Bitcoin Weekly Review: 価格下落も多くのロングポジションが残されている状態、来週も下落トレンド継続か
今週の値動き

- 今週の相場は、6月12日の362万円から取引が始まりました。週始めは底堅い推移となり、360万円の安値を徐々に切り上げていきます。火曜日には今週の高値となる一時368万円まで上昇しました。一方、高値圏では戻り売りが強く、即座に360万円近辺まで価格が下落しました。木曜日のアメリカ時間には、強い売りが発生し今週の安値を更新しました。価格は350万円まで下落しましたが、足元で反発する動きを見せ24時間移動平均線(24EMA)の上位で推移しています。金曜日に入り買い戻される動きが見られますが、週次ではまだ僅かに下落しています。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率

- ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、足元でプラスで推移しています。今週は価格が安値を更新している一方、ロングポジションの比率はさほど減っていないことを示しています。値動きが弱い弱いところにFRがプラスで推移すると、値動きはさらに弱くなる傾向があります。現在のFRは0.007%程度で推移しています。
2.ロング・ショート清算

- 今週のロングポジションとショートポジションの清算推移は、ロング側で1750万ドルの清算が発生しました。価格の下落と比較すると大きなロング清算ではありませんでした。先週は4000万ドルを超える清算が発生しています。現在もまだ多くのロングポジションが残っていると考えられます。ビットコイン相場では、大きなロングの清算が発生すると反発する傾向がありますが、今週は反発を期待するほどのロング清算ではありませんでした。
3.先物価格乖離(3ヶ月)

- 3ヶ月先の先物取引価格と現物価格の乖離率は現在2.4%の上乖離で推移しています。今週は一時3%まで上昇する動きも見られ、先物市場でもロングポジションが積まれていました。足元では価格の下落と共に上乖離が縮小しましたが、ここ2週間で見るとほぼ横ばい推移となっています。先物取引を扱う投機筋は、まだ弱気に傾いていないことがわかります。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移

- 取引所が保有するBTCの数量は足元で減少傾向にあります。同指標の下落はユーザーの売り圧力の減退を示しますが、反発しようとする値動きには繋がっていません。それほど買い需要が弱いということでしょう。価格の下落に対して現物を購入する投資家もいると思われますが、下落トレンドに変化を及ぼすほどの買い需要は見られません。
2.含み益アドレス割合

- ビットコインの含み益アドレス割合は足元の最低値で推移しています。現在は62%まで下落しています。2週間前は72%ほどありましたが、高値で購入した投資家では含み損を抱え始めています。含み益アドレス割合が50%を下回ると相場のトレンドが反転するケースが多く見られますが、50%まではまだ調整が必要であると言えます。今後も価格が上昇した際には利益がでている投資家からの利確売りが発生しやすい状況です。
まとめ
- 今週のビットコインは高値を切り下げる動きとなり、これまでの弱気トレンドが反転する様子はありません。先物市場ではまだ投機筋のロングポジションが残されており、上値の重しとなるでしょう。先物取引を扱うトレーダーはまだ弱気になりきれておらず、価格の下落時には清算を伴うボラティリティの上昇が予想されます。相場は全体的に上値が重い展開となり、ロングポジションが解消されない限り来週も弱い値動きが予想されます。










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