Bitcoin Weekly Review: 乱高下した相場は後半に落ち着きを取り戻す、FRがマイナスに沈み反発する動きも見られた
今週の値動き

- 今週のビットコイン相場は上下に動く展開がみられました。6月5日の月曜日に379万円から取引が始まりました。週始めは上値が重い展開となり、火曜日に価格が大きく下落すると今週の安値となった356万円を記録しました。一方、水曜日のアメリカ時間に強い反発をみせ380万円にタッチしました。ほぼ下落幅を戻す動きがありましたが、継続的に上昇する力は弱く、週後半は再び上値が重くなりました。金曜日現在は価格が24時間移動平均線(24EMA)近辺で取引され、足元で方向感が薄い状況です。トレンドが弱い相場となっており、短期の値動きは不安定です。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率

- ビットコインの無期限先物取引の資金調達率(FR)は足元でプラスで推移しています。今週は価格が下落した際に一時マイナスに落ち込む場面もみられました。FRがマイナスとなったことで上値が軽くなり、価格の反発に繋がりました。今後もFRがマイナスになった際は価格の底堅い推移が期待されます。現在は0.008%で推移しています。
2.ロング・ショート清算

- 今週のデリバティブ市場における清算推移は、ロング側で大きな清算が発生しました。ロング清算は4000万ドルを上回る水準となり、ここ3ヶ月間で最も高い値を記録しました。ショート側では大きな清算はありませんでした。価格が今週の安値360万円から380万円まで上昇した際もショート側では目立った清算は出ておらず、価格の上昇が現物買いによるものだったことがわかります。価格が下落した際にはある程度の買い需要があることが確認されました。
3.先物価格乖離(3ヶ月)

- 3ヶ月先の先物取引価格と現物価格の乖離率は足元で下落傾向にあります。現在は2.1%の上乖離となっています。この水準はここ数週間で最も低い水準となっており、先物取引を扱う投機筋は価格の上昇期待値が低いとみているようです。ロングポジションを積極的に取りに行くトレーダーは減少しており、このまま低い水準が維持されれば、価格が底堅く推移することが予想されます。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移

- 取引所が保有するBTCは足元で下落傾向となっています。同指標の下落はユーザーの売り圧力の低下を示しています。ここ数週間は値動きが重い展開となっているビットコイン相場ですが、取引所保有BTCの下落が続けば、価格の下落幅も限定的になると予想されます。
2.含み益アドレス割合

- ビットコインの全アドレスで利益が出ている割合は現在64%で推移しています。足元で価格が下落している影響から含み益アドレス割合も低下しています。含み益アドレス割合は今年最も高かった74%から10%程度下落しています。現在の水準はここ3ヶ月で最も低い水準となっており、4月の価格の高値圏で現物を売った投資家が利益を確定したものとみられます。含み益アドレス割合が減少すると投資家の利確売り圧力も減退することが予想されます。
まとめ
- 今週は価格が乱高下する展開がありましたが、週後半にかけて値動きは落ち着きつつあります。相場のトレンドは弱く今後の値動きの見通しが立てづらいチャートが形成されています。今週のデリバティブ市場ではFRがマイナスに転じた直後から買い戻しが入っており、今後もFRの推移には注目です。オンチェーンでは取引所保有BTCの減少が続いており、上値が重い相場ながら下落幅は限定的になることが予想されます。










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