Bitcoin Weekly Review: 450万円から430万円のレンジ内で乱高下、マイナーの売り圧力増加も確認される
今週の値動き

- 今週のビットコインは7月3日の442万円から取引が始まりました。週始めは底堅い推移となり、価格は一時450万円まで上昇しました。一方、450万円では売りが優勢となり、水曜日には価格が440万円まで下落しました。木曜日のアメリカ時間には再度450万円を試すもレジスタンスを抜けることができずに、足元では今週の最安値432万円まで反落しました。現在も価格は24時間移動平均線を下回り、弱いプライスアクションとなっています。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率

- ビットコインの無期限先物取引の資金調達率(FR)は足元でプラスで推移しています。ロングポジションの比率が高いことを示しています。ロングが多いことが足元で値動きの上値が重い一因となっています。FRがプラスで推移する間は、相場が高値を目指す足枷になる可能性があります。
2.ロング・ショート清算

- 今週のロングポジションとショートポジションの清算推移は、木曜日のアメリカ時間に小さな清算が発生しました。ロングポジションの清算は750万ドルの清算がありましたが、先週の1750万ドルに比べると小幅に止まりました。ショートポジションでも500万ドル程度の清算がありましたが、相場に大きな影響があるレベルの清算とはなりませんでした。
3.先物価格乖離(3ヶ月)

- 3ヶ月先の先物取引価格と現物価格の乖離率は足元で5%を超え、今年の最高値圏で推移しています。先物市場では投機筋が今後の価格上昇を折り込み、ロングポジションを取っていることがわかります。乖離率が5%より高い状態はやや相場の過熱感がある状態を示しており、上乖離が解消されるまでは値動きの重しとなるでしょう。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移

- 取引所が保有するBTCの数量はここ数週間、減少傾向にあります。ユーザーの潜在的な売り圧力の減少を示しています。また長期の投資家の買いが入っていると考えられます。足元で価格が上昇してきた背景には取引所保有BTCの減少の影響も大きいでしょう。今後も同指標の減少傾向が続くか注目です。
2.含み益アドレス割合

- ビットコインのアドレスで含み益が出ている割合は現在、74%程度で推移しています。今年の最高値近辺で推移しています。70%以上の水準は利益を確定する売りが出やすい状態です。今年はすでに価格が大きく上昇しているため、相場がここから高値を目指すには相当の買い需要が必要になるでしょう。
3.マイナーポジション

- 上記の指標はビットコインをマイニングしている業者が保有しているアドレスのBTCの増減を表しています。これを見ることで、マイナーがBTCを溜め込んでいるのか、放出しているのかを知ることができます。マイナーは6月後半からBTCを放出し始めており、6月28日にはデイリーで6000BTCが放出されています。一部は市場で売却されているものと考えられます。今年のマイナーの放出水準としては最も大きく、対ドルでは3万ドル近辺でビットコインが取引されているため、高値で現物を売りたいマイナーが増加しているようです。
まとめ
- 今週の値動きは久々に弱い展開となり、現在も移動平均線の下位で推移しています。430万円のサポートを死守することができるか注目です。デリバティブ市場ではまだロングポジションの比率が高く、今後も上値が重くなる要因となるでしょう。オンチェーンデータでは、取引所保有BTCは減少しているものの、足元でマイナーからの売り増加が示唆されています。今週は4週間ぶりに週足がマイナスとなる可能性があり、値動きが弱まりつつあるため相場の上昇期待値は低下傾向にあると言えます。










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