Bitcoin Weekly Review: ロングの清算は1億ドル超え、ショートポジションの比率上昇
今週の値動き

- 今週のビットコインは295万円近辺から取引が始まった。週始めに一時286万円まで下落する場面があったが、先週の安値では再度サポートされた。週中になると価格は300万円の高値を付けたが、高値を維持することはできず軟調な値動きとなった。現在の価格は24時間平均(24EMA)を下回り、293万円で取引されている。今週は10万円ほどの小幅なレンジ内での推移にとどまっている。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率

- 今週の資金調達率は、足もとで小幅にマイナスで推移している。ややショートポジションの比率が高いことを示している。8月20日には-0.01%まで下落し、約2ヶ月ぶりの低水準となった。デリバティブ市場でショートポジションが増加したことが影響し、8月20日以降ビットコイン価格は底堅く推移している。
2.ロング・ショート清算

- ロングポジションとショートポジションの清算推移は、足元でロング側に大きな清算が発生した。8月19日に1.07億ドルもの清算が発生し、短期の投機筋のロングポジションが狩られた。先週はビットコインがここ2ヶ月間のレンジ高値を試す展開だったため、レンジ抜けを期待したハイレバポジションが積まれていたようだ。ショートポジションには目立った清算はなかった。
3.先物価格乖離(3ヶ月)

- 3ヶ月先の先物価格と現物価格の乖離率は減少傾向にある。10日前ほどは3%近くあった乖離率は、現在0.7%程度まで下落している。ここ1週間の価格下落で先物取引は大幅に売られた。現在はここ3ヶ月間で最も低い水準で先物取引は推移しており、投機熱はかなり冷やされた。
今週のオンチェーン
1.取引所保のBTC推移

- 取引所保有BTCは下落傾向が続いている。ここ1ヶ月間ほどは取引所からビットコインが流出する動きが顕著に現れている。先週からは2万BTC近く取引所から送金されており、現在は232万BTC程度の保有だ。取引所保有BTCの減少は潜在的なユーザーの売り圧力の減少を示している。
2.含み益アドレス割合

- 先週の価格下落が影響し、含み益アドレス割合も大きく下落した。先週は一時63%を超える場面もあったが、現在は58%程度となっている。8月19日には同指標が55%まで下落し、今年の最低水準を記録した。含み益割合が低下したことで、今後の短期的な利益確定売りは減少するだろう。
まとめ
- 今週のビットコイン相場は小幅な値動きとなり、大きな変動はなかった。レンジを抜けるまで大きな値動きはなさそうだ。
- 先物市場では、大きなロングポジションの清算が発生したためショートポジションの比率が上昇している。短期的なロングポジションが解消された。オンチェーンデータでは、引き続き取引所保有BTCが低下しており、今後の大きな価格下落の可能性が低いことを示唆している。










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