Bitcoin Weekly Review: 足元では弱気材料が増加、一方オンチェーンでは相場のターニングポイント示される
今週の値動き

- 今週のビットコインは290万円近辺から取引が始まった。週半ばは底堅い値動きとなり、24時間平均となる24EMAをほとんど下回ることはなかった。一方、価格が330万円後半まで上昇すると上値が重くなった。短期的な利益確定の売りが発生し、現在も24EMAを小幅に下回り推移している。
- ビットコインは足元で安値を切り下げる形に変わっており、下落傾向が強くなっている。今後も24EMAを下回った推移が続くようなら週末は価格の更なる下落に注意が必要だ。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率

- 今週は価格が上昇していることが影響し資金調達率(FR)はプラスで推移している。価格の上昇により市場参加者のセンチメントが変化しロングポジションの比率が上昇していることを示している。現在、FRは0.008%近辺で推移している。2週間前はマイナス圏で推移することもあったが、今週はプラスで安定している。今後もロングポジションが積まれ続ければ、上値が重くなる要因になるだろう。
2.ロング・ショート清算

3.先物価格乖離(3ヶ月)
- 今週は上昇方向への値動きが多かったため、ショートポジションの清算が目立った。1000万ドル級の清算が3回発生している。一方、先週の価格上昇時に発生したショートポジションの清算ほどの大きさではなかった。今週は底堅い値動きが見られたが、足元の小幅な下落で500万ドル程度のロングポジションの清算も発生している。高値圏でハイレバのロングポジションが積まれていることを示している。

- 3ヶ月先の先物価格と現物価格の乖離は上昇傾向にある。ここ数週間で270万円近辺から320万円まで価格が上昇したため、先物取引も強く買われている。今後の価格上昇を予想するトレーダーが増えていることを示している。2週間前の乖離は1%程度で推移することもあったが、今週は2%を超えて推移している。足元で乖離は小幅に縮小しているが、2週間前と比べると1%ほど上昇している。
今週のオンチェーン
1.取引所保のBTC推移

- 取引所保有BTCは足元で上昇している。価格上昇の値動きに合わせて取引所保有BTCも増加しており、ユーザーの戻り売り需要の高さを示してる。このまま同指標が高水準で推移すると、値動きの上値が重くなる要因となるだろう。現在は241万BTCで推移しており、先週から3万BTCほど上昇している。短期的な売りが発生する可能性が高く、今後も同指標は注目だ。
2.含み益アドレス割合

- 今週の含み益アドレス割合は大きく上昇している。先週の55%から今週は60%を超える水準にまで回復した。これは先月ビットコイン価格が400万円近辺で取引されていた時の水準と同程度だ。含み益アドレスが急上昇している要因として、短期的な投資家の入れ替えが発生していることを示している。先月、価格が300万円を下回った際に多くの投資家が損切りした一方、新たな買い手が市場に参入していると考えられる。含み益アドレスの推移を見ると、市場参加者入れ替えが行われており、現在の相場がターニングポイントを迎えていることを示唆している。
まとめ
- 今週は底堅い値動きが目立ち、週足でも10%ほど上昇している。一方、週後半になり上値が重くなっており、価格が押す展開も想定される。
- デリバティブ市場では資金調達率がプラスで定着しつつあり、ロングポジションの比率が上昇している。こちらも上値が重くなる要因になりそうだ。
- オンチェーンデータでは取引所BTCの上昇により潜在的な売り圧力が上昇している。短期的には売り材料が増えているが、含み益アドレスの推移を見る限りは最安値圏を掘ることは難しいと見られ、250万円近辺まで下落した際は底堅い値動きが予想される。










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