Bitcoin Weekly Review: 370万円のサポート割れで年初来安値へ下落か、今週も弱い展開目立つ
今週の値動き

- 今週のビットコイン価格は385万円付近から取引が始まった。先週末に底堅い値動きが見られたビットコインだが、週が明けると上値が重い展開となり即座に370万円まで下落した。その後は、370万円付近をサポートラインとして何度か反発したが、いずれも高値を切り下げ、押し戻される展開となった。
- 現在の価格は365万円付近で取引されており、サポートラインを試している状況だ。価格は24時間の平均となる24EMAを下回り弱い値動きが続いている。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率

- 資金調達率(FR)は、無期限先物取引のロングとショートの比率により決まる。足元でFRは0.004%程度で推移しており、ロングの比率が若干多いことを示している。2週間前に350万円付近まで下落した時は、FRは-0.025%まで下落している。
- 最近のFRの推移は、値動きと連動しており価格が上昇するとFRも上昇し、価格が下落するとFRも下落している。上下するFRを見ると相場の方向感が乏しい1週間だったことがわかる。
2.ロング・ショート清算

- 今週はロングとショートの清算は、昨日価格が大きく下落したこともありロング側の清算が多かった。1時間足のロング清算額は2700万ドルの清算があり、ここ2週間で最も大きい清算を記録した。大きなロングの清算があったこともあり、価格は昨日、急反発した。一方、その後の値動きは再び上値が重い展開となり、ショートカバーによる反発だった可能性が高い。今週はショート側に目立った清算はなかった。
3.先物価格乖離(3ヶ月)

- 先物価格乖離は、ビットコイン3ヶ月先の先物価格と現物価格の乖離を表している。今週は値動きが冴えなかったこともあり、先週の高値3.7%から徐々に下落している。昨日、価格が下落した際に乖離は一時2.0%まで下落した。多くのロングポジションが解消されたことをしている。一時的な下落はあるものの、ここ1ヶ月間ほどは2.5%前後で安定して推移している。
今週のオンチェーン
1.取引所保のBTC推移

- 取引所保有BTCの推移は取引所へのビットコインの送金量を示しており、この数値が上昇するとユーザーの売り需要が増加していることを示唆している。2週間ほど前から売り需要が上昇し送金が増えた。一時的に送金の増加は止まっていたが、今週に入り徐々に取引所保有BTCは上昇し、足元で売り需要が再度増している。今後もこの流れが続けば、上値の重しになることが予想される。
2.含み益アドレス割合

- 含み益アドレス割合は、ビットコイン全体のアドレスで含み益が出ている割合を示している。この割合が高いと利益を確定する売りが出やすいことを示唆している。今週は価格が下落したこともあり、含み益アドレス割合は下落し56%程度で推移している。一方半分以上のアドレスで含み益が出ており、潜在的な利益確定の売りはまだ残っている。
まとめ
- 今週のビットコインの値動きは弱さが目立つ展開となった。サポートから反発が見られるも全て高値を切り下げる値動きとなり、サポートを割りに行く可能性が高い。現在もサポート近辺で取引され、非常に軟調な相場だ。サポートを割り込むと今年の最安値圏340万円まで下落することが予想される。
- デリバティブ市場では、価格の下落にも関わらずFRはプラスで推移し、先物も現物より高く取引され、上値が重い要因になっている。まだ投機筋は上昇シナリオを捨てきれていない様子だ。オンチェーンの動きを見ても、半数以上が含み益アドレスとなり、取引所への送金も目立ち、利確を確定する売り需要が見られる。相場に底打ち感はなく、底値を掘る展開が今後も予想される。










.jpg&w=3840&q=70)

.jpg&w=3840&q=70)