Bitcoin Weekly Review: 先週に続き後半に売り込まれるも投機筋のロングポジションはまだ残る
今週の値動き
- 今週のビットコインは3月6日の304万円から取引が始まりました。週中はレンジで小幅な推移が続いていましたが8日に足元の安値であった300万円を割り込むと相場が動き出しました。9日はデイリーで6.2%も価格が下落し強く売られました。10日の金曜日に入っても上値が重い展開となっており、現在も24時間移動平均線(24EMA)を下回り推移しています。今週はかなり弱い値動きとなっています。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
ビットコインの資金調達率(FR)は、足元でマイナスで推移しています。ショートポジションの割合が上昇していることを示唆しています。現在は-0.006%で推移しています。価格の下落時に短期のロングポジションが清算されたものと考えられます。
2.ロング・ショート清算
- 今週のロングポジションとショートポジションの清算推移は、ロング側で大きな清算が発生しました。2000万ドル程度の清算が2度発生しました。大きな清算額ではあるものの、先週の6000万ドルと比べると小さい額でした。下落幅は今週の方が大きく、買い需要の弱さを示唆する結果となりました。
3.先物価格乖離(3ヶ月)
- 3ヶ月先の先物価格と現物価格の乖離率は縮小傾向にあります。ここ2週間程度で2%ほど下落し、現在は2.6%で推移しています。下落傾向が続く乖離率ですが、まだプラスで推移していることから、投機筋のロングポジションは残っていると考えられます。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
- 取引所が保有するBTCの数量は足元で下落しており、ユーザーが取引所から現物を引き出す動きが見られます。価格が下落したため一部のユーザーが押し目買いを行ったものと思われます。取引所保有BTCの減少は売り圧力の低下を示唆します。
2.含み益アドレス割合
- ビットコインアドレスで含み益が出ている割合の推移は、足元で価格が下落している影響から低下しています。2週間前は70%を超えていましたが、現在は58%で推移しています。ここ2週間で約14%も低下しました。含み益アドレス割合が50%を下回ると、相場が反転する傾向があります。
まとめ
- 今週のビットコインは300万円を明確に割れ、弱気トレンドが本格化しています。デリバティブ市場ではある程度のロングポジションの清算も確認されていますが、乖離率はまだプラスで推移し、反発があれば売りたいトレーダーも多くいると考えられます。取引所保有BTCは減少し、売り圧力の低下が期待されますが、現在の相場状況では相場の反転には時間がかかるでしょう。