BTC週足は下ヒゲを付け底堅い値動き 週後半の米指標で動き出すか
21日〜27日のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比55,627円(0.54%)高の10,387,048円とほぼ変わらずだったが、安値からは4.12%上昇し、下値の堅さを印象付けた。
先週のBTC円は週初から節目の1000万円をサポートに底堅い推移が続いた。週央を通過すると、テスラやエヌビディアの好決算を受けた米ハイテク株の上昇を味方に、BTCは1050万円を試す展開となったが、25日の米国時間にイスラエルがイランに対してミサイル攻撃を行ったことで売りが入り、上値追いに失敗した。
一方、相場は再び1000万円周辺まで押すもすかさず反発。週末には1020万円周辺まで戻し、小幅な揉み合いに転じた。すると、27日の米国時間には押し目買いの様相で相場は1030万円台を回復、今朝方にはイスラエルの対イラン攻撃が抑制的だったとの報道もあり、1040万円近辺まで戻している。
BTCのドル建て相場は先週の下降チャネルからのブレイクアウトから続伸に失敗した。しかし、ブレイクアウト後の相場はレジサポ転換確認のために一時的に押すのもセオリーとされ、先週の値動きに悲観するのは時期尚早だろう。先週も指摘の通り、足元の相場は次の上昇のための調整期間とみており、目先の数日間も引き続き方向感に欠ける展開が見込まれる。
一方、今週は10月の5週目と11月の1週目が重なる関係で、31日木曜日に9月の米個人消費支出(PCE)価格指数、11月1日金曜日に10月の米雇用統計と、重要指標の発表が週後半に相次ぐことから、BTCは週後半から大きく動き出す可能性がある。
インフレの継続的な低下と労働市場の減速が確認されれば、FRBによる利下げが継続するとの見方からBTCドルは先週の高値を更新し、72,000ドル(≒1102.9万円)や史上最高値付近の74,000ドル(≒1133.5万円)を試す展開が視野に入ってくる。ただ、11月5日に米国の大統領選挙を控え、今週の史上最高値更新は難しいか。
反対に、米国の経済指標が景気の強さを示せば、BTCは65,000ドル(≒995.6万円)近辺まで下落余地があるとみている。
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bitbank Report 2024/10/28:BTC週足は下ヒゲを付け底堅い値動き 週後半の米指標で動き出すか