ビットコインは下に往って来い 今夜はFOMC議事要旨
5日のビットコイン(BTC)対円相場は11,867円(0.43%)安の2,736,006円と終値ベースではほぼ変わらず。ドル建てでは節目の20,000ドル(≒271万円)を僅かに上回った。
週明けのBTC相場は悪材料が続出した週末から一転して自律反発の様相で20,000ドル水準を回復。昨日は欧州時間にノルウェーの石油・ガス労働者によるストライキを受けた天然ガス価格急騰でユーロが急落しドルが急騰すると、BTCは上げ幅の殆どを解消したが、景気後退懸念で米長期金利も低下する中、米株が安寄り後に切り返し、BTCも反転。下に往って来いを演じた。


案外と底堅いBTC相場だが、リセッション懸念での米金利低下は持続的なリスクオンとはなり難いだろう。今夜は6月米連邦公開市場委員会(FOMC)会合の議事要旨公開を控えているが、米連邦準備制度理事会(FRB)は物価上昇抑制を優先すると見ており、引き続きタカ派な内容が想定される。尤も、今月も政策金利75bp引き上げは織り込み済みとも言え、注目としてはFOMCメンバーがインフレのピークがいつ頃になると見ているかや、景気の見通しと利上げサイクルの出口についての言及になるだろう。
他方、ビットコインのハッシュレートは昨日、220Ehash/sから180Ehash/sまで急落した。ハッシュレートはボラタイルな性質であることから、昨日の急落は一時的な現象である可能性もあるが、水準の引き下げとなればマイニングの競争率低下に繋がる。勿論、その過程で実需筋の換金売りが一層強まる可能性があるが、競争に勝てないマイナーが淘汰され需給バランスのリセットが起これば相場が反転する布石となる。
週明けに指摘の通り、BTCには依然として下げ余地があると言えるが、むしろ一度ハッシュレートを大きく下げるほどの相場の下落があった方がアク抜けしやすそうだ。そうでなければ米国の利上げサイクル出口の糸口が掴めるまで膠着相場がダラダラと続く可能性もあり、投資家のビットコインに対する関心も薄れ出来高とボラティリティが細っていく恐れもある。
BTC相場は引き続き身動きの取りづらい状態が続こう。













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