今夜はいよいよCPI ハッシュレート上昇が意味することとは?
9日のビットコイン(BTC)対円相場は15,565円(0.38%)安の4,040,936円と3日続落。対ドルで終値はギリギリ30,000ドルを維持したが、本日は同水準を下回って取引されている。
週明けから390万円〜419万円のレンジ内で上下に往って来いを繰り返していたBTCの対円は、米株の上昇や米国での暗号資産(仮想通貨)規制の新法案を追い風に420万円をトライしたが、週央の中国市場の軟化を受けて失速。30,000ドル水準となる400万円周辺をなんとか維持していたが、昨日の欧州中央銀行(ECB)の7月からの利上げと資産購入プログラム終了の発表と、米国の消費者物価指数(CPI)発表を目前に米株が急落したことで、30,000ドル水準割れをトライ。本稿執筆時点では、相場は同水準を下回っている。


米主要3指数が急落した割には底堅かったBTC相場だが、油断は禁物だ。CPIをはじめとする米国の物価統計は4月分から頭打ちの兆しを見せているが、その兆候が5月に巻き返す結果となれば、政策引き締めペース加速懸念が再び浮上するだろう。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)では四半期毎に発表される参加者の経済見通し概要もあるため、年末時点の政策金利着地予想を示すドットプロットを念頭に市場の神経質さは増していくか。
BTC相場は揉み合いが一月ほど継続しており、今夜のCPIが上振れとなれば、保ち合い下放れとなるシナリオも視野に入る。
他方、前回、4.33%低下していたビットコインのディフィカルティは8日に1.29%上昇した。ネットワークセキュリティの側面でハッシュレート(HR)の上昇はプラスだが、相場が低迷し続けている現状でのディフィカルティ上昇は、競争率を高め収益性を低下させることから、設備規模や費用面でアドバンテージのないマイナーにとって厳しい状況となっていると指摘され、HRの上昇が一概にBTC相場にプラスとは言えない点に注意したい。



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bitbank Report 2022/06/10:今夜はいよいよCPI ハッシュレート上昇が意味することとは?










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