しば犬に置いていかれたビットコイン bitcoin 2022で切り返せるか?
5日のビットコイン(BTC)対円相場は85,543円(1.49%)安の5,638,266円と反落。対ドルでは五日ぶりに46,000ドル(≒569万円)を終値で割り込んだ。
東京時間のこの日の相場は、570万円台前半で揉み合いに終始。欧州時間に入るとドル高円安の影響を受け、対ドル市場が価格形成を主導するビットコインは対円でジリ高となるも、はっきりと方向感を示せなかった。
一方、米時間に入ると相場の動きは一変。先日、Twitter株の取得を開示したTesla CEOのイーロン・マスク氏が、同社の取締役に起用されたと伝わると、ドージコイン(DOGE)が急伸しBTCも連れ高で580万円にタッチ。しかし、米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード理事が、利上げと急速なバランスシート(BS)縮小を開始し、今年の下半期までに米国の金融政策をより中立なポジションに運ぶ意向を示し、5月から前回よりも相当に早いペースのBS縮小を行うと発言したことで、米長期金利が急騰し米株は急反落。DOGEは続伸に成功した一方、BTCには売りが波及し相場は一気に16万円ほど押し、570万円を割り込んだ。
その後は小幅に戻す場面もあったが、46,000ドル水準となる569万円周辺が上値抵抗となり、再び反落。6日の東京市場で日経平均株価が大幅安で始まると、BTCも安値を広げる展開となっている。


対ドルでは本日、既に4月1日の安値44,300ドル(≒550万円)近辺まで押しており、押し目買いの様相で反発し、45,000ドル(≒557.8万円)を回復している。5月から量的縮小(QT)が始まる可能性は、3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で分かっていたが、前回の縮小ペースよりも「相当(considerably)に早いペース」というブレイナード理事の発言が嫌気された模様だ。本日はそのFOMC3月会合の議事要旨が公開される予定となっており、QTペースについて追加でヒントを得られるかが注目される。
さて、本日からはbitcoin 2022が米・マイアミで開催される。初日から著名なビットコイナーがステージを彩るが、市場や業界の注目はやはり7日に登壇するジャック・モーラーズ氏の発表か(日本時間8日午前5時35分〜)。ビットコインのライトニングネットワークの開発に古くから携わり、エルサルバドルのビットコイン法定通貨化を支えたモーラーズ氏のパネルは、依然「Untitled(無題)」となっており、重要な発表があることを匂わせているようにも見受けられる。
FOMC議事要旨が気がかりではあるが、それを無事に通過できればbitcoin 2022でムードも徐々に上向いてくるだろう。引き続き、45,000ドルを終値で割り込むまで上昇トレンドを維持する余地はあると見ている。



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bitbank Report 2022/04/06:しば犬に置いていかれたビットコイン bitcoin 2022で切り返せるか?










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