下げ止まったビットコイン インフレとリスクオフの綱引き続く
11日のビットコイン(BTC)対円相場は1,581円(0.02%)安の7,403,419円とほぼ変わらず。前日の下落から一段楽し、相場は下げ止まった。
10日の米消費者物価指数(CPI)が前年比で6.2%と衝撃的な水準となり、インフレ懸念からBTCは上昇し史上最高値となる69,000ドル(≒780万円)にタッチしたが、米株が強く押すとBTCも連れ安となり反落。巨額のロスカットを伴い62,800ドル(≒720万円)まで下落した。しかし、昨日の相場は目星い材料がないなか、65,000ドル(≒741万円)を挟み込み揉み合いに終始。イーサリアム2.0のステーキングサービスであるロケットプールが2日間で1,000イーサ(ETH、≒5.4億円)を集めたとの報道で、ETHを筆頭に主要アルトコインは底堅い推移となり、BTCも上値が重くも底堅い推移だった。

10月から米期待インフレと連動して騰勢を強めていたBTCだが、ボラティリティが高いことからリスクアセットとしての一面もあり、投資家心理の冷え込みには弱い一面もある。ただ、今週指摘の通り、足元ではインフレヘッジとリスクオフの綱引き状態となっており、BTC相場の下値は限定的だ。
昨日はディズニー(DIS)の業績不振を受けた株価急落が指数の重石となったが、全体で見渡せば米国企業が軒並み業績不振となっているわけではなく、直近の主要3指数の下落も調整の範囲内と言えよう。こうした間にも米10年物ブレークイーブンインフレ率(BEI)は、年初来の最高値を更新し2.7%台に入っており、BTC相場も追随する余地があると見ている。
週明けにはTaprootの実装も迫っており、目先は65,000ドル周辺で値固めから反発をメインシナリオとして想定している。しかし、短期レンジ下限となる64,000ドル(≒731万円)を割り込めば二段下げの可能性もあるため注意したい。





PDFリンク
bitbank Report 2021/11/12:下げ止まったビットコイン インフレとリスクオフの綱引き続く










.jpg&w=3840&q=70)

.jpg&w=3840&q=70)