米インフラ法可決も底堅いBTC テクニカル的な注目点は?
先週(1日〜7日)のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比162,583円(2.32%)高の7,174,984円と小幅ながら2週続伸。対ドル週足では、4週連続で節目の60,000ドル(≒681万円)を終値ベースで維持した。
5日金曜日の米雇用統計を前に警戒感から700万円割れを試したBTCは、同指標の上振れにより一時690万円台前半まで押した後、この日の米株市場のリスクオンに支えられ下げ止まるも、米国で、10,000ドル以上の暗号資産(仮想通貨)取引にIRSへの報告義務を課す法が盛り込まれたインフラ法が可決されると、690万円を割り込んだ。
一方、週末の相場は、60,000ドル水準近辺で押し目買いが入り反発すると、SWELL開催を控えたXRPに買いが入りBTCも追随する形で上昇。週足終値としては初めて63,000ドル(≒714.8万円)を上回った。

Ripple主催のSWELLは9日午後11時からの開催予定となっており、XRP相場には上昇の時間的猶予がまだ残されているが、イベント開催を基点とするXRPの「SWELL下げ」には毎年注意が必要だ。
他方、週末の市場はXRPのみならず、DeFi、NFT、メタバース銘柄にも物色が入っており、BTCは市場占有率(ドミナンス)40%割れを試し値固めの様相を呈している。テクニカル的にも、BTCはヒストリカルボラティリティの低下や、ボリンジャーバンドの収縮が進んでおり、保ち合い放れに向けてエネルギーを溜め込んでおり、アルトドレイン(アルトコインからBTCに資金が流れる現象)を待っている状況とも言えよう。
また、今週は10日に米消費者物価指数(CPI)の発表を控えており、市場予想では総合とコア指数の双方とも前年同月比で上昇が予想されている。先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に米期待インフレは下げ止まっており、今週のCPIを切っ掛けに持ち直せば、BTC相場にも追い風となると見ている。
BTC相場は、昨日の上昇でボリンジャーバンドのセンターラインを上抜けており、本日は既に2σをうかがう展開を繰り広げている。相場の2σ上抜けにバンド幅の拡大が伴えば、強いトレンドのシグナルとなる上昇バンドウォークが始まる公算が高く、テクニカル的な買いも期待されよう。保ち合い上放れに失敗したとしても、58,000ドル〜60,000ドルエリア(659万円〜681万円)は引き続きサポートとして機能すると見ている。





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bitbank Report 2021/11/08:米インフラ法可決も底堅いBTC テクニカル的な注目点は?










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