出鼻を折られたビットコイン 大台維持をかけた攻防続く
26日のビットコイン(BTC)対円相場は277,165円(3.86%)安の6,902,838円と反落し、週明け25日の上げ幅を帳消しにした。
節目の64,000ドル(≒730万円)に接近した前日のBTC相場だったが、この日は高値警戒感から動意に欠ける展開となり、テスラの決算報告書でビットコイン決済の受け入れ再開の可能性が示唆されるも、63,000ドル(≒718万円)絡みで上値を抑えられ、東京時間からNY序盤までジリ安に終始。中盤からは、Altairアップデート(イーサリアム2.0の主ネットワークとなるビーコンチェーンのアップデート)を控えたイーサリアムのETHが最高値更新をトライするも4,300ドルで跳ね返されると、追随した主要アルトも軒並み急反落し、BTCも連れ安で一段安。一時的に60,000ドル(≒684.5万円)を割り込むも、終値では同水準を死守した。

順調に戻りを試していたBTCだが、昨日は出鼻を折られる形となった。先週後半から相場は60,000ドル割れを複数回試すも、終値では同水準を維持し続けているが、終値で60,000ドル割れとなれば下値を模索する展開に注意を要するだろう。
他方、上値トライに失敗したETH相場だが、チャート上では安値を徐々に切り上げており、今夜にも迫るAltairを切っ掛けに、三角保ち合い上抜けに成功するシナリオも視野に入る。ETH相場が騰勢を強めれば、市場の上昇を牽引する可能性もあるが、アルトターンが発生しBTCは上値を抑えられる可能性もあるため、本日の午後7時から8時台の値動きにも注意が必要だ。
ただ、60,000ドル近辺で危うい推移となっているBTCだが、相関を強めている米国のブレークイーブンインフレ率(BEI)は週明けから更に上昇しており、5年物と10年物は、それぞれ2.99%と2.69%まで水準を上げた。また、米連邦準備制度理事会(FRB)のテーパリング開始アナウンスの可能性が来週にも迫るなか、株価も堅調に推移し市場のリスク選好度も維持されており、BTC相場も底堅い訳か。
出戻り順調とはならなかったが、目先は値固めが続くと見ている。ただし、終値で60,000ドルを割り込めば、市場心理の悪化から下げ足を速めると指摘されるため、突っ込み買いには用心したい。















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