反落したビットコイン 下値余地は限定的か
21日のビットコイン(BTC)対円相場は481,938円(6.38%)安の7,076,995円と反落。前日には対ドルでも史上最高値を更新したBTCだったが、東京時間のこの日の相場は上昇一服で利益確定の売りが優勢となり、750万円台中盤から前日の上げ幅を縮小させた。終盤に差し掛かり相場が前日の上げ幅を完全に掻き消すと、64,000ドル近辺(≒732万円)から押し目買いの様相で反発するも、アルトターン気味に上値を抑えられた末、Binance USでBTC対ドルが8,200ドルまでフラッシュクラッシュを起こしたことが嫌気され反落。米時間には、ProSharesのBitcoin Strategy ETF(BITO)が大幅安で始まったこともあり一段と売りが膨らみ、相場は64,000ドル水準を割り込んだが、62,000ドル(≒707万円)絡みで下げ止まっている。

対円、対ユーロ、対ドルと立続けに史上最高値を更新したビットコインだったが、主力の対ドル相場も高値を更新したことで、一旦、目標達成感が出た格好だろう。BITOも昨日は、初日と2日目の大幅高の反動で値を下げた。元より、テクニカル的には、相対性指数(RSI)が「買われ過ぎ」水準の70を超過していたため、いつ調整が入ってもおかしくはなかったと言える。
しかし、直近かなりの速度で騰勢を強めていたビットコインだったが、昨日の反落でRSIは一気に70を下回り、テクニカル的な過熱感が後退した。加えて、昨日のフィラデルフィア連銀の価格指数上昇や米中古住宅販売件数の上振れを受けてか、市場の期待インフレ率を示すブレークイーブンインフレ率(BEI)は急上昇し、10年物はおよそ9年ぶりに2.6%台に乗せ、5年物は3%超えが目前となった。
ビットコインは9月下旬からBEIの上昇に追随しており、JPモルガンも今週、ETF期待よりもインフレヘッジがビットコイン相場を押し上げていると指摘した。テクニカル的な過熱感が後退した現状では、押し目買いも入りやすく下値余地は限定的だと指摘される。今夜のNY時間からはValkyrieのビットコイン先物ETF(BTF)の取引開始も控えており、目先のビットコイン相場は粘り腰を発揮し底堅い展開を見込んでいる。





第3表:市場時価総額・出来高(¥)、主要銘柄市場占有 当日9時時点のデータ ※前営業日比 出所:CoinGecko.comより作成










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