重要な節目を死守したビットコイン 中国にできることはもうない?
先週(20日〜26日)のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比424,901円(8.16%)安の4,782,487円と反落。中国恒大のデフォルトリスクで週明けに520万円周辺から430万円付近まで安値を広げた相場は、同社デフォルトリスクの後退と米連邦公開市場委員会(FOMC)を無事に通過し一時は500万円まで戻すも、24日に中国人民銀行が暗号資産(仮想通貨)の取引、マイニング及び決済の全面禁止を発表すると急反落し、450万円にタッチ。しかし、中国絡みの規制には既視感もあり、この日の相場は米株の上昇を支えに切り返し、週末にはアルトコインの上昇に連れ高となり、400万円台後半で週足終値を付けた。

BTCは、対ドル週足で、チャート上で重要な節目となる43,000ドル(≒476万円)を死守した。同水準は、5月〜7月にかけてのレンジ上限となっており、ここを明確に割り込むと安値圏レンジに押し返された格好となり、テクニカル的なセンチメントが悪化すると指摘される。
中国恒大を巡っては、23日までに元建ての社債利払いを履行したことになっているが、今週29日にはドル建て社債の利払い期限を迎える。29日以降も30日間の猶予期間が設けられるが、29日までに何かしら進展がなければデフォルト懸念が市場で醸成される可能性もあるため注意したい。
一方、中国の仮想通貨全面禁止に関しては、裏を返せば「これ以上規制するものがなくなる」とも捉えられ、ある意味で材料出尽くし感がある。また、昨年からの世界的な大規模金融緩和政策の影響により市場の主要プレイヤーが北米に移り、マイナーも中国を退去し、業界の勢力図が変化していることに鑑みても、今回の規制が市場や業界に大打撃となるものではないと見ている。
中国恒大を巡り視界は澄み切っていないが、依然、200日線や短中期の移動平均線が密集する500万円〜520万円周辺のエリアを上値目途に底堅い推移を想定している。





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bitbank Report 2021/09/27:重要な節目を死守したビットコイン 中国にできることはもうない?










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