窮地を脱したビットコイン 市場心理好転で反転上昇
23日のビットコイン(BTC)対円相場は160,424円(3.35%)高の4,953,000円と二日続伸。週明けから悲観一色だったBTCは22日、米連邦準備理事会(FRB)による緩和的な金融政策の維持決定と中国恒大のデフォルトリスク後退により反転上昇。この日は底入れの条件として指摘した43,000ドル水準(≒474万円)を終値で回復した。
外為市場でドルが広範に売られる中、ブータンの中央銀行デジタル通貨(CBDC)テストにリップルのCBDCプライベートレジャーが利用されるとの前日の報道を切っ掛けに、XRPを筆頭に市場のセンチメントが好転し、昨日のBTCは東京時間に480万円台後半に浮上。欧州時間に入るとBitcoin.orgに対するDDoS攻撃や欧州株の反落にBTCも上値を重くする場面もあったが、米株の株高を支えに粘り腰を発揮し、TwitterがiOS限定でBTCのライトニング送金の統合を発表したことも好感され、米市場中盤には490万円台乗せに成功した。対ドルでは、44,000ドル(≒485.2万円)台に乗せ、足元、45,000ドル(≒496.2)上抜けをうかがう展開となっている。

物価上昇率の高まりから今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での資産購入プログラムの方針転換には警戒していたが、結局のところ、購入ペース減速が「近い」とは声明に追加されたものの、タイミングについては引き続き具体性に欠ける内容となり、現状の政策が維持されることが示された。
経済見通し(Summary of Economic Projection)では、参加者18人中9人が22年末時点で金利据え置き、残り9人が一段階の引き上げを予想し、実質的に来年の利上げが示唆される格好となったが、当局者の物価上昇への懸念は予め明白であったことからかサプライズとはならなかった。
週明けから世界の株式市場を下落させた中国恒大を巡っても、元建て債の利払い実施の発表や、ドル建て債のデフォルトを避けるよう当局からの指示が入った。
暗号資産(仮想通貨)に限らず今週は波乱の展開が予想されたが、結局は急速に萎縮した市場参加者のリスク選好度が急速に回復している印象を受ける。ビットコインもこれにより40,000ドル割れを回避しており、ブータンやTwitterなど業界独自の好材料も相まって上昇の勢いはもう数日程度続いてもおかしくなさそうだ。目先では、短期から中期の移動平均線が密集する、502万円〜520万円エリアの上抜けを試すか。















.jpg&w=3840&q=70)

.jpg&w=3840&q=70)