BTCは6週ぶり反落 重要イベント無事通過も今週も山場か
先週(23日〜29日)のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比72,385円(1.34%)安の5,330,534円と6週ぶりに反落した。
ジャクソンホールを目前に警戒感から下落し、一時は510万円割れを試したBTCだったが、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が講演の中で年内のテーパリング開始が妥当としながらも具体的な時期についての明言を避けたことが安心感に繋がり、27日金曜の相場は反発し前日の下げ幅を帳消しにした。週末にはビットコインキャッシュ(BCC)の上昇に連れ高となり、直近高値を更新し544万円にタッチしたが、これは騙しとなり反落。しかし、対ドルで節目48,000ドル(≒527万円)付近で相場は買い支えられるとその後は粘り腰を発揮し、今朝、シカゴマーケンタイル取引所(CME)でBTC先物の取引が始まると535万円まで戻した。

ジャクソンホールを無事に通過したBTCだが、今週も引き続き重要な局面を迎える。パウエル議長が年内のテーパリング開始が妥当と発言したことで、この先は残りの9、11、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合のどのタイミングで開始のアナウンスがされるかが注目点となり、そのヒントとなるのが今週3日に発表される8月分の米雇用統計となるだろう。
8月も米労働市場の力強い回復が確認されれば、9月FOMC会合でテーパリング開始がアナウンスされる可能性が高くなる一方、8月は新型コロナのデルタ株感染拡大がどれほど労働市場に影響があったかも不透明となっており、前月比で雇用者数の増加ペースが鈍化する可能性は高いと言える。
また、3日の雇用統計の前に、シカゴ購買部協会の月次レポート(31日)、ADP雇用レポート(9月1日)、ISM製造業景況指数(1日)、米新規失業保険申請件数(2日)といった米国の雇用に関する定性・定量データが発表されるため、指標に振り回される不安定な展開に注意したい。
今週は雇用統計の発表まで直近の510万円から550万円のレンジ内での推移を想定している。





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bitbank Report 2021/08/30:BTCは6週ぶり反落 重要イベント無事通過も今週も山場か










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