一転して安値を広げたBTC 今夜はいよいよジャクソンホール
26日のビットコイン(BTC)対円相場は224,622円(4.18%)安の5,155,376円と反落。
25日には13.24%の採掘難易度上昇が好感され反発したBTCだったが、この日の東京時間は一転して安値を広げる展開。朝方から多額のBTC、イーサ(ETH)の送金が複数検知されたことや、ジャクソンホール前の警戒感もあってか相場は540万円を割り込み、アルトコインの下げも重石となり516万円周辺まで下げ足を速めた。その後は米経済指標発表直前に警戒感から下値をトライするも、失業保険の新規と継続申請件数の双方が予想を上回り反発し520万円を回復。しかし、予想を下回った米GDP改定値やカブール空港でのISISの自爆テロで株が軟調推移となると、BTCは516万円周辺の踊り場に押し返された。今朝方には再び踊り場から上放れを試すも、終値にかけて売り込まれ失敗している。

今夜(午後11時〜)のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を前に、昨日はセントルイス、カンザスシティー、ダラス地区連銀の3総裁が早期の債券購入プログラムのテーパリングを支持する発言をしたが、BTCは東京時間である程度売りが出切ったかこの日の米時間は比較的落ち着いた値動きだった。
BTCの対円相場は、前回指摘したサポートの密集するエリアまで下落しており、テクニカル的には押し目買いにより反発が期待されるが、本日はDeribitのオプションカット(午後5時)、上述のジャクソンホールでのパウエル議長の基調講演、さらにはCMEのBTC先物8月限月取引終了(28日午前7時45分)と、BTCにとって注目イベントが重なる。従前指摘の通り、ジャクソンホールでは市場にネガティブなサプライズになる材料が出る公算は低いと予想しているが、本日海外時間からはオプションカットの影響にも注意したい。
メインシナリオとしては、ジャクソンホールを無難に通過し押し目買いで50,000ドルを再びトライする展開を想定しているが、イベントの結果が出るまで要注意だ。中東情勢もブラックスワン的なイベントに発展する可能性もゼロではないため、投資家心理の冷え込みが暗号資産(仮想通貨)市場に波及するリスクも念頭に入れておくべきか。





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bitbank Report 2021/08/27:一転して安値を広げたBTC 今夜はいよいよジャクソンホール










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