全値戻し狙うビットコイン アフガン情勢悪化も後押しか
先週(9日〜15日)のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比297,994円(6.16%)高の5,132,826円と4週続伸し、13週間ぶりに終値で心理的節目の500万円に乗せた。
13日金曜日には、米上院で可決したインフラ法案に対し、下院議員から修正を求める声が挙がったことを切っ掛けに、相場は上値を伸ばし520万円台を回復。これにより相場は、史上最高値(705.5万円)と5月安値(330万円)を基点とするフィボナッチ・リトレースメント50%戻し(517.7万円、半値戻し水準)を日足終値で突破した。一方、週末はアルトターンの発生でBTCは上値が重くも底堅い展開となり、XRP、ビットコインキャッシュ(BCC)、ステラ(XLM)などが上値を伸ばす中、上述の半値戻し水準を維持できず一時は500万円我もうかがう展開となった。しかし、200日移動平均線(495万円)周辺では押し目買いが入り反発。今朝方にシカゴマーケンタイル取引所(CME)のBTC先物取引が始まると、窓埋めをトライしに下げ幅の大半を奪回している。

今朝方のBTC相場上昇は、タリバンの勝利宣言を受けたアフガニスタン情勢悪化による逃避的な動きもあったか。東京市場が始まると株安円高の流れが起きており、「無国籍通貨」とも称されるBTCは、日経平均株価や米株先の急落に連れることなく上昇している。中東情勢悪化でBTC相場が上昇するのは珍しいことではなく、2020年初頭にイランがイラクの米軍基地に弾道ミサイルを放った際も、日本円や金(ゴールド)相場が上昇する中でBTCも買われた。
BTCは先週に引き続きテクニカル的に好環境が維持されていることに加え、「半値戻しは全値戻し」とも言われるように5月の下げ幅奪回をトライする機運は高まったと言える。また、ネットワークのファンダメンタルズも急速に改善傾向にあり、BTCのハッシュレートは昨日、およそ2ヶ月ぶりに140Ehash/s付近まで回復した。
短期的な相場の過熱感もあるが、メインシナリオとしては、スピード調整を繰り返しつつ今週も上昇基調を保つと見ている。上値のターゲットとしては、節目50,000ドル(≒547万円)があり、目先反落の場合でも200日線維持している間は調整の範囲内と言えよう。















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