ネックラインを超えたビットコイン 今夜は雇用統計の前哨戦
29日のビットコイン(BTC)対円相場は153,864円(4.03%)高の3,970,261円となり、終値でのダブルボトムのネックライン(393万円)上抜けに成功した。前日は380万円台前半での揉み合いに終始したビットコインだったが、この日は東京時間の終盤にかけてアルトコイン相場の上昇に連れ高となり短期保ち合いの上放れに成功。欧州時間にネックラインを上抜けると、米住宅価格指数の上振れも追い風となり心理的節目の400万円を回復した。一方、米時間に入るとアルトコイン相場が失速し、ビットコインも400万円がサポートになりつつも上値を抑えられた。相場は今朝方に同水準を再び割り込み、足元、397万円で推移している。

今夜(午後9時15分)は雇用統計(7月2日)の先行指標ともなるADP雇用レポートの発表がある。米連邦準備理事会(FRB)が債権購入ペースの段階的縮小(テーパリング)開始タイミングの議論を始めた現状、雇用の改善はテーパリング前倒しを強く意識させるため、本日の米時間は指標の結果が相場の動きを主導する展開に身構えを要するだろう。市場の予想では、今回のADP雇用レポートでは前月から60万人の雇用者増加が見込まれており、前月の97.8万人から大幅に増加ペースが鈍化することが予想されている。
ネックライン上抜け後の相場は、一度ネックラインの水準まで押す傾向があるが、ビットコインは一目均衡表の基準線やボリンジャーバンドのセンターラインといったテクニカル的な節目が密集している水準もわずかながら上回っており、393万円周辺は短期のサポートとして期待される。ただ、目先の上値目途は引き続きボリンジャーバンド2σと一目均衡表の雲下限がある440万円〜450万円エリアと見ているが、今夜のADP雇用レポートの結果次第でモメンタムをくじかれる公算も大きいことは念頭に入れておきたい。





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bitbank Report 2021/06/30:ネックラインを超えたビットコイン 今夜は雇用統計の前哨戦










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