BTC3万ドル割れも365日線で反発 上値余地はまだあるか
22日のビットコイン(BTC)対円相場は99,426円(2.85%)高の3,590,004円と反発。この日の相場は、一時、今年の1月28日ぶりに319万円まで押したが、365日移動平均線絡みで反発し、終値ベースでは小幅に上昇した。
東京時間のこの日の相場は、日経平均株価の大幅反発に連れ高となり360万円台後半まで戻すも、欧州時間に入るとドル高と米株先の下落に影響され上げ幅を掻き消し、アルトコイン相場が崩れるとビットコインも連れ安となり、対ドルで心理的節目の30,000ドル(≒332万円)を割り込み、365日線割れを試した。一方、米時間に入ると一変して相場は反発。この日はパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が下院特別小委員会の公聴会で、「インフレへの懸念だけを理由に急性な利上げをしない」と発言したことが好感され、米時間の取引でビットコインは欧州時間からの下げを一気に帳消しにした。足元では、360万円台定着をうかがう展開となっている。

glassnodeによれば、ビットコインのハッシュレートは昨日、約18%低下の89 Ehash/Sと明確に100 Ehash/Sを下回わり凡そ一年前の水準にまで戻ってきた。中華系マイナーが国外移転若しくは停止を余儀なくされる中で、ハッシュレートの大幅低下が市場のセンチメント悪化に繋がっているわけだが、ハッシュレートが最高値から50%以上低下したことを踏まえれば、やはり底入れは近いと考えられる。次のマイニング難易度(ディフィカルティ)調整まで残り1週間ほどあるが、その後からのハッシュレート下げ止まりを見込んでいる。
終値で32,000ドルを回復した点については底堅さを印象づける値動きだったが、月曜日の下げで相場のボリンジャーバンド-2σ割れにバンド幅の拡大が伴っており、このまま復調シナリオに入るかは、その他のテクニカル指標から鑑みてもあまり自信がない。25日にはCMEのビットコイン先物6月幻月取引最終日、さらに米個人消費支出(PCE)も控えており、それまでの上値余地は、短中移動平均線(13日、21日、34日)、一目均衡表の転換線と基準線、ボリンジャーセンターラインが密集する390万円〜400万円のエリアにとどまりそうだ。なんとか続落は回避した格好だが、値固めで方向感に欠ける展開が続くか。





PDFリンク
bitbank Report 2021/06/23:BTC3万ドル割れも365日線で反発 上値余地はまだあるか










.jpg&w=3840&q=70)

.jpg&w=3840&q=70)