ビットコイン500万円割れ 相場もツイッターも大荒れ模様
先週(9日〜16日)のビットコイン(BTC)対円相場の週足は、前週比1,242,529円(19.58%)安の5,104,471円と、2月第4週ぶりに週間で100万円を超える下げ幅を記録し急落。前週まで6週続伸したイーサリアムのイーサ(ETH)も、週足で33,054円(7.73%)安い934,595円と節目の40万円を割り込んだ。
先週のビットコイン相場は、米株の下落に連動する形で週明けから上値の重い展開を繰り広げ、心理的節目の600万円の下抜けを試した。週央にかけては、アルトコイン高に助けられ630万円台を回復するも、市場予想を大きく上回った米消費者物価指数(CPI)の結果を受け米株がさらに安値を広げると、ビットコインも連れ安となり、13日早朝のテスラのビットコイン決済受付停止の発表が600万円割れの決定打となった格好だ。
その後は、米株が下げ止まったことやハッシュレート回復による採掘難易度の大幅上方調整を受けて500万円台前半で下げ止まるも、テスラが保有するビットコインを次の決算報告までに売るまたは売ったことを示唆するイーロン・マスクCEOのツイートを受けて今朝方、ビットコインはおよそ2ヶ月半ぶりに節目の500万円を一時的に割り込んだ。

暗号資産(仮想通貨)の相場もそうだがマスク氏のツイッターも大荒れ模様だ。ビットコイン決済受付停止をツイッターで発表して以降、マスク氏への批判と賛同ツイートの両方が殺到しており、フィードでは彼らの激しい攻防が繰り広げられている。熱狂的なビットコイン支持者からのヘイトを買ったマスク氏は、ビットコインから距離を置きドージコイン (DOGE)への指示を一層に強める旨をツイートしており、同氏のツイッターは混沌としている。
こうしたツイッターのやりとりは、遠くから眺めて楽しむにつきるが、相場の面では、企業によるビットコイン投資の出口戦略が意識されるため、注意したい。マイクロストラテジーは意地を張ったのかテスラのビットコイン決済受付停止の直後にビットコイン買い増しを発表。スクエアもビットコイン運用対するスタンスは変えないということを発表しているが、テスラ については2月のビットコイン購入を明かした時点で長期保有を謳っていたが、第一・四半期中に10%を売っているため、信用できない。
米国でインフレ高進懸念が燻る最中だが、CPIの予想以上の上昇で米国の金融政策正常化が前倒しになる懸念も増大していると指摘され、ビットコイン相場のアク抜けを確認するにはまだ時間を要すると見ている。足元では、対ドルで2月28日安値となる43,000ドル(≒470万円)を守っているが、相場が下降バンドウォークを始めていることに鑑みれば、200日線の走る423万円周辺まで押すシナリオも視野に入る。





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bitbank Report 2021/05/17:ビットコイン500万円割れ 相場もツイッターも大荒れ模様










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