ビットコインは「棚ぼた」実需に反応 今日こそ2万ドル目指すか?
15日のビットコイン(BTC)対円相場は、9,751円(0.49%)高の2,010,004円と小幅ながらも4日続伸し、およそ1週間半ぶりに終値で201万円台に乗せた。一方、昨日のアルトコインは高安まちまちとなる中、XRPの対円相場は3.378円(6.54%)安と強く押した。
昨日は、米大手アダルトサイトからVISAとマスターカードが撤退し決済手段が暗号資産(仮想通貨)のみとなったことが明らかになり、棚ぼたで実需が生まれた形となり、BTC相場は東京時間から203万円を目指すも、対ドルで19,500ドル台に乗せると戻り売りが入り反落しこの日のマイナス圏に沈んだ。
一方、この日はポンドや円がドルに対し上昇し、金(ゴールド)相場も確りとした値動きとなったことで、欧州時間からのBTCは199万円周辺から切り返し200万円を奪回。その後はNY株式市場の上昇を眺めつつ本日未明に201万円台に乗せた。

今週注目材料の一つであるMt.Gox再生計画案は、昨日東京地裁に提出されたものの、返済手段についての詳細は明かされなかった。今週は、Lumiウォレットが一部の国でアップルペイからの仮想通貨売買サービスをローンチするなど材料は出ているが、Mt.Goxを意識した売りも相場の重石となっているか。また、もう一つの注目材料である英国と欧州連合(EU)の自由通商協定(FTA)に関しては、依然として合意に至らない可能性が高いものの、双方が合意に向けて交渉を続けていることでやや期待感が先行し過ぎている印象があり、協定なしでの離脱になった場合、ポンド高の巻き戻しでドルが押し上げられるシナリオに注意が必要そうだ。
本日は、今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)最終日となっており、政策金利発表(17日4時)とパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の定例記者会見(17日4時30分)がメインイベントとなる。政策金利に関しては現行の誘導目標レンジの0.00%〜0.25%が当面維持される見通しで、注目は量的緩和(債券購入額拡大や年限変更)に関するフォワードガイダンスとなる。直近でFRBが追加緩和を打ち出す可能性は高くはなくとも、量的緩和を拡充する条件を示す可能性は高く、ハト派な含みを持たせる結果となれば、BTC相場が20,000ドル(≒207万円)を目指す手掛かりともなろう。
ただ、上述のFTA交渉や、18日に迫る米つなぎ予算期限までに追加経済対策案を合意に漕ぎ着けることができるか否かも依然不透明感を拭きれないため、ヘッドラインに振り回される展開にも十分に注意したい。






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bitbank Report 2020/12/16:ビットコインは「棚ぼた」実需に反応 今日こそ2万ドル目指すか?







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