ビットコインは一日の間に二段安 来週まで我慢の展開か
8日のビットコイン(BTC)対円相場は87,965円(4.4%)安の1,910,795円。前日から相場は、ブレグジットを巡る自由貿易協定(FTA)協議の難航が一時的なドル高要因となり、心理的節目の200万円を割り込んでいた。
東京時間のこの日の相場は200万円にタッチすると反落し、対ドルで節目の19,000ドル水準(≒198万円)を割り込むと一段安となり、欧州時間には195万円を一時割り込んだ。その後はドルインデックスが乱高下するのに連れて197万円周辺で揉み合いを演じたが、NY時間後半からドルが下げ一服となり戻しだすと、BTCは再び上値を重くし、今朝方には再度下げ足を速め二段安。昨日は米主要3指数が上昇し金(ゴールド)も買われる中、BTCは軟調地合いとなった。
昨日はイベントというイベントは確認されなかったが、巷ではMt.GoxのBTC売りが警戒されている模様だ。15日はMt.Goxの再生計画案提出期限となっており、現物BTCで債権者への返済が行われるか否かが注目される。返済が現物で行われないとなると、150,000BTCが売りにだされる可能性があるという訳だ。そもそもは現物での返済を求める債権者が多くいたため、破産手続きから民事再生に移行している背景もあるが、本件については念のため注意しておくべきか。

「今週の目玉」とも指摘した米追加経済対策は来週にお預けとなる公算が高い。米議会は11日に期限切れとなる連邦政府予算を1週間延長する案を今日にも採決する見通しで、追加経済対策の合意にもう少し猶予を持たせる格好だ。また、これにより来週は注目イベントが目白押しとなる。まずは、上述のMt.Gox再生計画案提出期限(15日)、米連邦公開市場委員会(FOMC)(15日〜16日)、そして延長された場合の米予算期限(推定18日)がある。
週初の見立て通りのシナリオとはなってないが、これは米追加経済対策や来週のFOMCがある程度織り込み済みで、買い余力が限定的だったことも要因と推測される。相場は、下値目途のボリンジャーバンドセンターラインを割り込んでおり、この先は対ドルで節目の18,000ドル水準(≒187万円)を守れるかが焦点となろう。
尤も、高値圏で積み上がっていたロングポジションが一度振り落とされれば、相場も上昇しやすくなるのがBTCの特徴でもある。勿論のこと油断大敵だが、FOMCと米追加経済対策合意までもう少しの辛抱といったところか。実際にMt.GoxのアドレスからBTCが動くまで、相場の下値余地は限定的と見ている。
















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