量子リスク浮上でも底堅いBTC 中東情勢の緩和期待が下支え

3月31日のビットコイン(BTC)円は1067万7286円から取引が始まった。トランプ米大統領が側近に対して、ホルムズ海峡の大部分が封鎖された状態でも停戦する準備があると伝えていると報じられ、東京時間序盤のBTCは1090万円周辺まで上昇した。しかし、グーグルが量子計算によるBTCの秘密鍵解読を僅か9分に短縮したとの研究結果を発表すると、相場は失速。欧州勢参入後には安値1055万3308円まで下落した。尤も、中東情勢の緊張緩和期待を背景にその後は底堅く推移すると、米国時間は株価の上昇に連れ高となり、1080万円台を回復した。今朝方も底堅い値動きが続き、終値は1083万0452円と2連騰となった。


BTCの秘密鍵解読には数千万〜数億量子ビットを要すると考えられていたが、グーグルの研究では50万量子ビット以下でそれが実現される可能性が示され、量子計算の脅威が意識される形となった。また、実用レベルの量子コンピューターによる解読が2029年に実現する可能性も示され、量子耐性の必要性は「遠い未来の課題」から、2028年の半減期までの「緊急性を伴う課題」へとシフトしつつあると言えよう。尤も、BTCの対量子改善提案である「BIP360」は、3月時点でテストネットでの実装を既に開始しており、量子耐性への準備は着々と進んでいる。他方、中東情勢を巡っては、トランプ氏は向こう2〜3週間でのイランからの撤退を示唆しており、リスク回避ムードが和らいでいる。ただし、撤退はホルムズ海峡の封鎖/開放を問わないとしており、原油価格への懸念は残っている。エネルギー輸送経路の正常化が見通せなければ、インフレや景気後退への懸念は払拭し切れないと言え、BTCは引き続き方向感に欠ける展開が続くか。



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bitbank Report 2026/04/01:量子リスク浮上でも底堅いBTC 中東情勢の緩和期待が下支え












