BTCは弱含みに推移するも11.2万ドル台を維持 材料待ちで方向感欠くか

23日のビットコイン(BTC)円は1670万4926円から取引が始まった。週明けのイーサリアム(ETH)のクジラによるETH売却に伴って、BTCは1700万円を下抜けすると、この日も売り優勢で取引が始まり、一時1650万円周辺まで水準を下げた。一方、売り一巡後には反発し、海外勢参入後には1675万円近辺まで戻し、その後は米国時間序盤まで小動きが続いた。しかし、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長がロードアイランド州で行われた講演で、物価上昇リスクと雇用下振れリスクを引き合いに「リスクのない道は存在しない」と発言したほか、トランプ関税の影響が今後も持続する可能性に留意するべきと、今後の政策運営に慎重さを含ませたことで、BTCは再度1650万円まで下落。終値は1658万1円となった。


週明けの相場急落でBTCは下値目途として指摘した1689万円〜1691万円エリアを一気に下抜け、2週間ぶり安値まで下落しており、当初の想定以上に地合いが弱いと言わざるを得ない状況だ。クジラによる売却はこれまでも極めて一時的な影響にとどまってきたが、ここにきて米国株相場も軟化しており、既に資金流出が加速している現物ビットコインETFの資金フローへの影響も危惧される。尤も、ドル建てBTC相場の1時間足は週明けの急落から概ね11万2000ドル(≒1654万円)台での揉み合いが続いており、弱含みつつも値固めの様相を呈している。次の材料としては25日に控える一連の米経済指標と言え、本日も底堅い値動きが想定される。



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bitbank Report 2025/09/24:BTCは弱含みに推移するも11.2万ドル台を維持 材料待ちで方向感欠くか