底堅さを印象付けたBTC トランプ期待でブレイクアウトなるか?
16日のビットコイン(BTC)円は1570万円から取引が始まった。前日にドル建てで10万ドルにタッチしたBTCは、この日の東京時間は上昇一服の様相を呈し小甘く推移。欧州時間に入ると9万9000ドル水準となる1548万円周辺まで水準を下げた。この日発表された一連の米経済指標では、小売売上高が下振れ新規失業保険申請件数が増加したものの、輸入物価が前年比で上振れるなどまちまちな内容で相場の反応は薄かったが、寄り付きの米株式市場の下落に連れて、BTCは1520万円まで一段安を演じ、前日の上げ幅を吐き出した。一方、直後にFRBのウォラー理事が年内に3〜4回の利下げが可能と発言すると、BTCは米金利の下落に逆行して反発。その後もこの日の下げ幅を縮小し、終値は1555万9177円となった。
底堅さを印象付けたBTC相場だが、ドル建てでは12月の史上最高値と今月7日高値を基点とする下降トレンドラインで再び上値を抑えられた。ただ、昨日の米国時間には、トランプ次期米大統領が暗号資産(仮想通貨)を国家戦略の優先事項に検討しているとの報道や、米国産仮想通貨の戦略的備蓄を計画しているとの報道もあり、本日も期待感から相場の下値は堅いだろう。本日は目星い経済指標の発表がないことから、相場は足元の水準での揉み合いが続く可能性もあるが、昨日のBTCのオプション市場では12万ドルストライクのコールオプションの取組が増加しており、トランプ氏への期待感が先行して相場が下降トレンドラインの上抜けに成功する可能性も否定できないか。その場合、短期では10万3000ドル近辺(≒1598万円)まで上値余地があるとみている。
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bitbank Report 2025/01/17:底堅さを印象付けたBTC トランプ期待でブレイクアウトなるか?