BTCはFOMC通過で急落 どこまで下げるか?
18日のビットコイン(BTC)円は1632.6万円から取引が始まった。この日は米連邦公開市場委員会(FOMC)の最終日となり、相場は東京時間から警戒感で地合いが緩むと終盤には1600万円をやや下回った。欧州勢参入後には1620万円周辺まで揺り戻しとなるも、米国勢参入後には失速し、1610万円を挟み込み小動きに転じた。FOMCは昨日の会合で25bp利下げを決定。市場の予想通り、来年の見通しも2回の25bp利下げ予想が示されたが、中立金利の指針となる長期の見通しが2.9%から3%に引き上げ、来年のインフレ見通しも+2.1%から+2.5%まで大幅に引き上げられた。加えて、パウエルFRB議長は記者会見で、「この先はインフレ進捗を見極めながら慎重に進む必要がある」と、インフレ再燃に警戒感を示し、BTCは1560万円まで一段安を演じた。その後も弱含みに推移し、終値は1552.1万円となった。
本日のBTCは押し目を探る展開が続くか。相場はドル建てで大台の100,000ドル水準となる1548万円を維持したが、アジア、欧州市場がFOMCを消化する過程で一段と水準を下げる可能性に注意したい。ドル建てBTCは、週明けに指摘した上昇チャネルの上限から反落する格好となっており、目先ではチャネル下限が走る97,000ドル(≒1501.6万円)周辺まで押す余地がありそうだ。奇しくも、昨日のデリビットのBTCオプション市場では期近の97,000ドルプットが物色されており、デリバティブ市場でも97,000ドルが意識される水準と言えよう。現状から相場が切り返すには、20日の米個人消費支出(PCE)価格指数が物価上昇ペースの鈍化を示す必要があると指摘されるが、CPIとPPIの伸び加速から鑑みるに、楽観は禁物か。