BTCは反落で9万ドル維持失敗 引き続き米指標には注意
14日のビットコイン(BTC)円は1410.2万円から取引を開始した。前日に終値で90,000ドル(≒1407万円)に乗せたBTC相場だったが、この日の東京時間には同水準を挟み込んで揉み合いに転じた。海外勢参入後には米金利の低下を眺め強含みに推移し、1430万円近辺まで戻したが、10月の米卸売物価指数(PPI)が前年比+2.4%と市場予想の+2.3%を上回ると失速し、寄り付きの米株式市場の下落と共に1370万円周辺まで下げ足を速めた。今朝方には更に、パウエルFRB議長が「利下げを急ぐ必要はない」と発言したことを受け、1360万円近辺まで下落した。一方、その後は下げ渋る展開となり、終値は1367.7万円となった。
前日の上げ幅を掻き消したBTC相場だが、本日はデリビットのBTCオプションカットオフに向けて、相場は最大ピンの90,000ドルに吸い寄せられやすいと指摘され、欧州時間までは戻りを試す余地があるだろう。直近で相場が90,000ドル以上で上値が重くなるのもこうしたカラクリがあると指摘され、カットオフ後には相場が同意づく可能性もあるか。一方、パウエル議長の発言を受けて、FF金利先物市場では12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げが決定される確率の予想が前日の8割から5割まで急低下した。本日は10月の米小売売上高を控えており、引き続き米景気の底堅さを示すデータには注意しておきたい。