BTCは月初に下げやすい嫌なパターン 中東情勢悪化と弱い米指標で続落
10月1日のビットコイン(BTC)円は912万円から取引を開始。東京時間は前日の下げから一転して揺り戻しの展開となるも、海外勢参入後には928万円で失速した。米国時間の序盤には、イランがイスラエルに対する報復として約200発のミサイルを放ったと報じられ、BTCは900万円周辺まで急落。広範な市場でリスクオフムードが広がる中、BTCはその後も下値を模索する展開となり、米国時間終盤には一時870万円を割り込んだ。一方、これによりドル建てBTC相場が心理的節目の60,000ドル(≒863万円)近辺まで下落すると、その後は下げ渋りに転じ、終値は877.8万円となった。
週明けの石破ショックの影響は一時的だったものの、中東情勢の緊迫化でBTCは月初に下げやすい嫌なパターンが続いている。また、8月のJOLTs求人件数も2カ月ぶりに改善したものの804万件と水準としては低く、ISMの9月製造業PMIも市場予想比下振れと、4日の米雇用統計の結果が危惧される内容となっており、パターン打破の希望もやや薄れてきた。とは言え、BTCドルは一目均衡表の雲上限59,837ドル(≒860.5万円)を維持、短期的な売り過熱感も確認され、足元ではテクニカル的な一服感も指摘される。本日は雇用統計の前哨戦とも言われるADP雇用レポートの発表を控えており、雇用者数の増加が市場予想を上回れば、悲観ムードも少しは改善するだろう。
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bitbank Report 2024/10/03:BTCは月初に下げやすい嫌なパターン 中東情勢悪化と弱い米指標で続落