米PPI下振れもBTCは上昇できず マイナーの売りが上値圧迫か?
13日のビットコイン(BTC)対円は反落し、およそ1ヵ月ぶりに終値で1060万円を割り込んだ。タカ派的だった米連邦公開市場委員会(FOMC)を通過し、この日のBTC円は1073万円から小緩む展開で取引を開始するも、欧州時間には1060万円台で下げ渋った。その後発表された5月の米卸売物価指数(PPI)が弱めとなると、相場は一時1084万円まで急伸するも、戻り売りに上値を圧迫され反落。寄付きの米株式市場の下落と、米国でイーサETFの取引開始が想定以上に時間がかかる可能性が浮上したことも相場の重石となり、米時間序盤には、相場は1043万円まで押した。一方、その後米株が切り返すとBTCも下げ止まり、終値は1052万円まで戻した。
米PPIの下振れで米国債利回りはFOMC後の上げを吐き出した一方、BTCは上値追いに失敗、個別の悪材料もあった訳だが、FOMCを消化しきれていなかった印象もある。また、昨日はBTCマイナーから取引所へ262BTC(≒27億円)の送金があり、実需筋の売りが相場の上値を圧迫している可能性が指摘される。ただ、BTCドルは、75日線とボリンジャーバンドの-2σ近辺(約66,300ドル≒1042万円)で綺麗に下げ止まっており、本日は値固めに転じるか。相場がさらに下落すれば、テクニカル的な売りが加速する可能性もあるが、米インフレ指標の減速により市場ではFRBによる年内2回の利下げを織り込む動きが進んでおり、下げ一服後には押し目買いが入りやすいだろう。
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bitbank Report 2024/06/14:米PPI下振れもBTCは上昇できず マイナーの売りが上値圧迫か?