ビットコインは上げ幅縮小 米CPI後のBTC相場の動きは?
14日のビットコイン(BTC)対円は反落し、前日の上げ幅を縮小した。ミームコインの急騰を応用に週明けに980万円台に上昇したBTC円だったが、この日は取引開始からコインベースのBTCドルの値動きが不安定になると、東京時間終盤にかけて同社のシステムが停止し、相場は960万円台まで急反落した。その後発表された4月の米卸売物価指数(PPI)が市場予想比で上振れると、相場は上下に振れた後、上値を重くし960万円周辺まで下落。しかし、パウエルFRB議長が3月のPPIの下方修正を引き合いに結果は「まちまちだった」とコメントし、利上げ再開を考慮していない旨を伝えたことで安心感が広がり、米時間終盤にかけてBTCはやや持ち直し、960万円台中盤まで戻した。
本日のBTC相場は反転上昇を想定する。米PPIは冴えない結果となったが、本日発表される4月の米消費者物価指数(CPI)は伸びの鈍化が見込まれており、BTC円は1000万円回復や、65,000ドル水準(≒1016万円)を試す展開が視野に入る。昨今では米国のスタグフレーション懸念が燻っていただけに、CPIが鈍化すれば市場にはさらに安心感が広がるだろう。また、週明けには、本日の米CPIの結果が、BTC相場がテクニカル的にもオンチェーンの需給構造的にも強気相場を維持できるか否かを左右すると指摘したが、昨日のパウエル議長の発言によって利上げ再開への懸念が相当に後退したことで、ある程度のCPIの上振れではBTC相場は大きく崩れないか。CPIが上振れた場合のBTC相場の下値目途としては、節目60,000ドル(≒938.2万円)を想定している。
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bitbank Report 2024/05/15:ビットコインは上げ幅縮小 米CPI後のBTC相場の動きは?