BTC反発で7万ドル回復 続伸か反落か今夜のPCEに注目
28日のビットコイン(BTC)対円は反発し、相場は一時今週の高値1084万円周辺まで戻した。この日の相場は70,000ドル水準(≒1060万円)を背に小さく揉み合いで取引を始めると、前日にブラックロックのETFに平均値を超える資金流入があったことや、SECとコインベースの裁判継続の報を消化し、アルトコインが反発したことで、東京時間終盤から欧州序盤にかけて70,000ドル水準を上抜け1070万円を回復した。米国時間には、米ミシガン大が発表した3月の5年先のインフレ期待が2.9%から2.8%に低下したことを受けて、BTC円は1080万円台に乗せたが、その後FRBのウォラー理事が利下げを遅らせる可能性に言及し、1070万円台に下落。幸い、米株式市場は明日のPCEの発表を控えて様子見となったことで、その後はBTC円も底堅い推移が続いた。
一昨日に3,000枚ほどのポジション手仕舞いが観測された4月限の70,000ドルコールオプションだったが、昨日には新たに3,900枚ほどポジションが建てられた。本日期限を迎えるオプションでは65,000ドルと70,000ドルストライクに建玉が集中しており、欧州時間までのBTC相場は上値が重くなりやすいか。また、本日は2月の米PCE価格指数の発表も控えているが、直近のCPIとPPIが強かったことを考慮すると、どちらかと言えばBTCには悪材料となる公算が高いと見ている。PCEが強めに出れば、昨日のウォラーFRB理事の発言を裏付けることとなり、その影響値は大きいだろう。相場が史上最高値付近の74,000ドル(≒1119万円)を試すか、オプション市場の最大ピンである65,000ドル(≒983.7万円)を目指すか、今夜の米PCEにかかっていると言えよう。
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bitbank Report 2024/03/29:BTC反発で7万ドル回復 続伸か反落か今夜のPCEに注目