BTCは方向感示せずテクニカルが悪化 エヌビディアの好決算が助け舟となるか
21日のビットコイン(BTC)対円は下値を試すも、終値にかけて反発し、小幅な下落にとどまった。前日にイーサ(ETH)が節目の3,000ドルを回復したことで、この日のETHは利益確定の売りが入り、東京時間のBTCは連れ安となり780万円台中盤から値を下げた。また、この日の米国市場引け後に控えたエヌビディアの決算を懸念して米株先物も弱含み、BTCは欧州時間に入ると770万円周辺まで下落した。一方、米時間に入りBTCは770万円周辺で下げ渋ると、引け後にエヌビディアが市場予想を上回る売上高見通しを発表し、株価がアフターマーケットで急騰。BTCはこれに連れ高となる格好で下げ幅を縮小し、終値ではギリギリ780万円を回復した。
BTCは、昨日こそは上値を試すかと想定していたが、ETHの利食いとエヌビディア決算への警戒感で相場は軟化。エヌビディアの決算発表後には相場が反発したが、元の水準に戻しただけだった。幸い、BTCは保ち合い下放れを回避できたが、ドル建て相場の終値ではボリンジャーバンドの+1σを僅かに割っており、上昇バンドウォークが解消された。先日も指摘の通り、バンドウォークの解消はテクニカル的な売りを誘う可能性が指摘され、本日のBTC相場の上値圧迫材料となるか。尤も、デリビットのBTCオプション市場では50,000ドルが引き続き最大ピンとなっており、下値の余地は、円建てでは751.7万円周辺と限定的だろう。また、エヌビディアの決算が好調だったことで、週明けから軟化していた米株式市場も持ち直すことが想定され、BTCは引き続き高値圏で値固めとなるか。
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bitbank Report 2024/02/22:BTCは方向感示せずテクニカルが悪化 エヌビディアの好決算が助け舟となるか