材料不足でBTCは膠着 上昇バンドウォークの解消迫る
19日のビットコイン(BTC)対円は780万円周辺で揉み合いに終始した。取引材料に欠ける中、この日のBTCは東京時間終盤にかけて小高く推移するも、欧州時間には780万円台後半では上値を抑えられ、方向感を示せなかった。この日は米国市場が祝日で休場となり、米国の現物ビットコインETFへの資金流入もない中、米市場序盤から相場はやや上値を重くすると、後半にかけて見切り売りが入り始値を割り込んだ。一方、この日は来月に大型アップデートを控えるイーサリアムのイーサ(ETH)や、AI関連の暗号資産(仮想通貨)銘柄に買いが入り、BTCの下値はこうした一部のアルトコイン相場の上昇に支えられ、相場は780万円周辺で下げ渋った。
第1表:前日のBTC対円四本値と値動き 出所:bitbank.ccより作成
第1図:前日のBTC対円(左、1分足)と直近3カ月のBTC対円(右、日足)チャート 出所:bitbank.ccより作成
冴えない値動きが続くBTC相場だが、特段の売り材料も視野に入っておらず、膠着相場となっている。ドル建てでは、BTCは52,000ドルを終値で割り込んでおり、本日もある程度の見切り売りは想定されるが、本日は米市場が連休明けとなり、現物ビットコインETFへの資金流入の再開で引き続き相場の下値は堅いだろう。本日は相場が動く切っ掛けとなりそうな経済指標の発表もなく、BTC相場は揉み合いが続くか。ただ、足元のBTCドルは揉み合いが続く中、ボリンジャーバンドの+1σ(51,560ドル≒775.1万円)に差し掛かっており、相場が同水準を割り込めば、上昇バンドウォークの解消でテクニカル的な売りを誘発する可能性がある。引き続き、BTCは保ち合い上放れをメインシナリオと想定しているが、その前に50,000ドル(≒751.6万円)のサポートを確認しに行くシナリオも視野に入れておきたい。
第2図:ビットコインのハッシュレート、ディフィカルティチャート(左)と先物資金調達率(右)チャート 日次 出所:bitbank.cc、Glassnodeより作成
第2表:その他BTC市況データ 出所:bitbank.cc、Glassnode、CoinGeckoより作成
第3表:アルトコイン概況 出所:bitbank.ccより作成