BTCは2年2カ月ぶりに5万ドルタッチ! ETFへは記録的資金流入

12日のビットコイン(BTC)対円は8日続伸し、史上最高値の779.8万円に迫る743.8万円で引けた。8日時点で670万円を回復したBTCは、ブラックロックとフィデリティのビットコインETFが、過去30年間の米国のETF市場においてローンチ1カ月後の運用資産残高(AUM)が過去最高となったと伝わり、翌9日には700万円を回復した。週末にはアルトに物色が入りBTCも小確りと推移し、11日には終値で年初来高値(712.9万円)を更新。週明けの相場は小甘い展開で始まるも、複数のウォレットで1つのNFTを細分化して保存するイーサリアム・トークンスタンダードのERC-404で注目されるイーサ(ETF)の相場が急伸すると、BTCも連れ高となり、米国時間に740万円周辺まで上昇。ドル建てでは2021年12月ぶりに50,000ドル(≒746.8万円)にワンタッチした。

第1表:前日のBTC対円四本値と値動き 出所:bitbank.ccより作成

第1図:前日のBTC対円(左、1分足)と直近3カ月のBTC対円(右、日足)チャート 出所:bitbank.ccより作成
先週のBTC円は年初来高値を射程圏内に入れてそろそろ戻り売りが入るかと指摘したが、相場は押し目を作ることなく上昇し続けた。米国のビットコインETFを巡っては、売買代金も5日を境に底入れした他、グレイスケールのGBTCを除く9社のAUMが21.6万BTC(≒1.6兆円)に上り、2020年からBTCを購入し続けているマイクロストラテジーのBTC保有量を、ローンチ1カ月で追い越したことも需給面で注目されている。年初来高値を更新し勢いづくBTC相場だが、本日は1月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えている。市場予想通りにCPIの伸びが12月の+3.4%から+2.9%に鈍化すれば、市場にとっては安心材料となり、BTCは52,000ドル(≒776.8万円)を試す余地があるとみているが、原油価格は12月から底堅い推移となっており、CPIの発表まで依然として気を抜けない状況だ。

第3表:アルトコイン概況 出所:bitbank.ccより作成