BTCは上値トライから急反落 早期利下げ観測後退も下値は堅いか
5日のビットコイン(BTC)対円は上下に振れ、終値はほぼ変わらずだった。前日の終値にかけて弱含んだBTCだったが、この日はエルサルバドルの大統領選でビットコイン支持派のナイブ・ブケレ氏が再選の勝利宣言をしたと伝わったことや、シカゴマーカンタイル取引所(CME)のBTC先物がギャップダウンして取引を始めたことで、相場は窓埋めを目指して630万円周辺から反発し、米国時間までに646.5万円まで値を戻した。一方、全米供給管理協会(ISM)が発表した1月の非製造業動向レポートで、PMIや各種指数が市場予想を上回ると、BTCは急反落に転じた。この日の米国市場では、4日に放送されたCBSとのインタビューで、パウエルFRB議長が利下げ時期について慎重さを示したことも意識され、米株が反落する中、BTCは上げ幅をほぼ掻き消した。
本日のBTCも、底堅くも上値の重い展開が続くか。2日の米雇用統計に続き非製造業PMIも上振れ、FF金利先物市場では5月の利下げ開始観測も徐々に後退し始めている。こうした中で今夜はクリーブランド連銀のメスター総裁やミネアポリス連銀のカシュカリ総裁の発言を控えており、早期利下げを否定する発言には引き続き注意したい。ただ、直近2営業日で米債利回りは急ピッチで上昇しており、流石に本日は相場の反動高で利回り上昇は一服するか。また、GBTCからのBTCの流出も引き続き減速していると報道されており、需給の改善が好感され、BTC相場の下値は堅いだろう。足元のBTCは、節目42,000ドル(≒624万円)周辺に25日線やボリンジャーバンドのセンターラインが密集しており、本日は同水準が相場のサポートとして機能すると見ている。
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bitbank Report 2024/02/06:BTCは上値トライから急反落 早期利下げ観測後退も下値は堅いか