FRB高官発言でBTC上昇 買いは続くか?

7日のビットコイン(BTC)対円は上昇し、26,000ドル水準となる382万円を回復した。前日に下値を試した反動もあり、昨日のBTCは小締まる展開で始まったが、8月の中国貿易統計で輸出入額の継続低下が示されると、アジアの株安につれて382万円周辺からジリ安に転じた。その後、米国の新規失業保険申請件数の減少を受けて相場は380万円を割り込むも、米マイニング企業の決算内容を好感して反発、米株式市場の引けにはプラス圏を回復した。今朝方には、複数米連邦準備制度(FRB)高官の発言があり、概ね政策の効果に一定の評価を示し、追加利上げに対する積極さが軟化したと受け止められ、BTCは米国債利回りの低下に逆行して上伸した。


昨日のFRB高官らの発言は、追加利上げの余地を排除するものではなかったものの、「政策はかなり良い位置にいる」との発言や「政策は機能している」との発言が相次ぎ、利上げについては「必要であれば」というニュアンスが以前よりも強調されたように見えた。とは言え、6月米連邦公開市場委員会(FOMC)の経済見通し(SEP)で示された来年の利下げ幅や長期(Longer Run)の金利見通しにどれだけ変化があるかを確認しなければ、身動きの取りづらい状況は変わらず、BTC相場の上値余地は限定的だろう。来週にはFOMC前のメディア・ブラックアウト期間ともなり、13日の米消費者物価指数(CPI)の発表までは26,000ドル周辺での揉み合いが続くか。


