BTCはレンジ上限付近まで一気に上昇 抵抗帯をうかがう展開か

29日のビットコイン(BTC)対円相場は高値レンジ下限から上限付近まで一気に値を戻した。週明けから引き続きこの日もXRP相場が強含み前日の高値を更新すると、BTCも追随して360万円を回復し、東京時間終盤にかけて上値を追う展開となり370万円も一気に回復した。これにより、BTC相場は米商品先物取引委員会(CFTC)のバイナンス提訴を受けた下げ幅を帳消しにすると、米証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長が4月に下院金融サービス委員会にて昨今のデジタル資産業界の取り締まりについて証言すると報じられ、相場は高値レンジ上限付近まで上昇。海外時間には米国債利回りの上昇や、アルトコインに利食いが入ったことで370万円台中盤で失速したが、弱地合いが続いた米株市場ではこの日、主要3指数がそれぞれ1%以上上昇し、BTC相場を下支えした。


本日のBTCは底堅い展開が見込まれる。金融危機懸念の後退で、3月中旬のBTC相場上昇の一因とされる逃避の流れが鈍る格好となっているが、アルトターンや欧米株の上昇により想定以上に強い推移となっている。XRP相場は過熱感を帯びてきたが、アルトターン中の調整は素早く完了することも多々ある。また、他の主要アルトにはテクニカル的にも上値余地が残っていると言え、循環物色の流れが期待されよう。ただ、BTC相場は直近の抵抗帯となっている22,800ドル(≒382.4万円)をうかがう余地もあると見ているが、明日の米個人消費支出(PCE)価格指数の発表を前に相場のブレイクアウトは過大な期待と指摘される。



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bitbank Report 2023/03/30:BTCはレンジ上限付近まで一気に上昇 抵抗帯をうかがう展開か