相場は急激に反転、短期の大きい利確売りをこなせるか注目
今週の値動き
- 今週のビットコインは5月15日の963万円から取引が始まりました。先週の週足は5週間ぶりに陽線となり、今週も上昇の流れが継続しました。相場は週始めから上昇する展開となり、1000万円台を回復するとさらに買われました。価格は1040万円台が今週の高値となりましたが、足元では1000万円近辺でサポートされています。週後半は利確売りに押されたものの、底堅い動きとなっています。現在は1015万円で取引されており、週次では5%弱プラスとなり、2週連続の陽線が濃厚です。7月2週目から相場には買い戻しが入り、ビットコインは徐々に上値追う流れとなっています。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、足元でプラスで推移しています。現在は0.007%程度で推移しており、大きくロングポジションが積まれている訳ではありません。今週は相場が反発しましたが過熱感が出る水準までFRは上昇していません。現在の水準であれば、相場の上値余地はありそうです。
2.先物価格乖離(3ヶ月)
- 3ヶ月先の先物価格と現物価格の乖離率は足元で拡大傾向にあります。価格の上昇と共に乖離率は拡大しており、現在は11%台で推移しています。2週間前は9%を下回る水準でとなっていましたが、足元では先物が買われ乖離率が拡大しています。相場が反転する動きを見せており、今後の相場の価格上昇を折り込み始めています。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
- 取引所が保有するBTCの数量はここ最近上昇する傾向にありましたが、足元では下落し始めています。このまま下落傾向が続けば、相場の上値が軽くなる可能性があります。現状は7月7日頃から増加した分を消化できていません。増加した分を消化できれば、相場はさらに上値を目指すことが期待されます。
2.利益確定送金推移
- 同指標は、含み益が出ている状態のアドレスから送金があったデータを抽出したものです。7月16日の相場が上昇したタイミングで送金が増えています。送金の多さとしては5月に価格が最高値圏で推移していた時以来となります。短期的な利益を確定する動きが増えています。
まとめ
- 今週のビットコインは1040万円台から利確売りに押される展開となりましたが、1000万円近辺では買い戻しが入っています。デリバティブ市場ではロングポジションが徐々に積まれていますが、FRを見る限り短期ではまだ上昇余地があるでしょう。オンチェーンデータでは大きめの利確売りの送金も確認されており、今後取引所保有BTCが減少するか注目です。相場の値動き自体は底堅く、週後半も1000万円台を維持できれば、来週以降も上値を追う展開が期待されます。