投機的な買いはここ1年で最低水準に、相場の安値は切り上げる1週間に

今週の値動き

- 今週のビットコインは3月3日の1424万円から取引が始まりました。今週は、週明け直前に相場が反発したため高値からのスタートとなりました。一方、週明け直後に売りが殺到し、月曜日は9.2%の下落を記録しました。火曜日も下落の勢いは止まらず、一時1210万円まで下落する動きがありました。一方、1200万円近辺から買い戻しが入り、水曜日は反発しました。1389万円まで戻した後は再度上値が重くなり、安値を試す展開となりました。上値は重い一方、安値を切り上げていることは、相場が徐々に底堅く推移し始めていることを示唆しています。足元では価格は1306万円で推移し24時間移動平均線(24EMA)を下回っています。来週に向けては、現在の安値のトレンドラインを割らずに維持できるか注目です。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
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ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、プラスで推移していますが0.01%を下回っています。価格が下落した際はFRがマイナスとなる場面も足下では見られています。ほぼニュートラルなポジションが取られていることを示しています。
2.ロング・ショート清算推移
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- 今週は週明け間際に価格が上昇した際に3000万ドルのショートポジションの清算があり、デイリーの清算学は5000万ドルを超え、ここ1ヶ月間で最も高い数値となりました。一方、先週は1億ドルを超えるロングポジションの清算が発生しています。両方のポジションで大きな清算が発生したため、現在のデリバティブ市場ではポジション整理が進んだものと考えられます。
3.3ヶ月先の先物取引価格乖離率
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- 先物取引価格と現物価格の乖離率は足元で大きく下落しています。先物市場の投機筋は買い控える動きとなっています。現在の乖離率は5%台となり、ここ1年間で最も低い水準となっています。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
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- 取引所が保有するBTCの数量は先週大きく上昇する場面があり、多くの投資家が利益を確定しようとする動きがありました。売り需要の高さが上値が重い相場の一因になりました。一方、今週の同指標は減少しており、今後は売りが弱くなるか注目です。
2.マイナーネットポジション
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- 同指標は、マイナーアドレスの増減を表しています。足元ではマイナーがビットコインの保有を増やしているため、指標は上昇しています。マイナーは価格が上昇した際に売る傾向がありますが、現在は相場が下げているため、マイナーは現物の保有量を増やしています。
まとめ
- 今週のビットコイン相場も下落が目立つ動きとなりました。一方、安値圏を切り上げている形は来週以降に向けて、反発期待も出てきたと言えます。デリバティブ市場では、先物価格の乖離率がここ1年で最低値を記録するなど、投機的な買いは控えられています。オンチェーンデータではマイナーが現物の保有を増やしているなど、相場の売りが減少する可能性が示唆されています。今週もマイナスになると6週連続のマイナスとなるビットコイン相場ですが、安値は底堅くなり始めており、来週は値動きが反転するか注目です。