指標は全体的に強気を示唆する、週足は終値ベースの過去最高値水準
今週の値動き
- 今週のビットコインは1月20日の1590万円から取引が始まりました。今週は週始めに過去最高値を更新する動きとなり、価格は1710万円まで上昇しました。一方、高値圏からは強い利確売りが発生し、翌日には1500万円を僅かに下回る激しい動きとなりました。週中に入ると相場のボラティリティは減少し、1600万円から1660万円台のレンジ推移に以降します。現在は価格あ24時間移動平均線を僅かに上回っている状態です。週後半はレンジをどちらに抜けるか注目です。レンジを上に抜けてくれば再度1700万円を目指す動きが期待されます。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、足元でプラスで推移しています。今週は1700万円近辺まで上昇した際にFRも0.036%まで上昇しました。一時的にロングポジションの比率が上昇しましたが、価格が1500万円を僅かに割った際にFRは低下し、現在は0.005%で推移しています。
2.ロング・ショート清算推移
- 今週は価格が底堅く推移している一方、下落時のロングポジションの清算がショートポジションの清算を上回りました。1月20日にデイリーで3940万ドルの清算が発生しました。高値圏ではかなりハイレバのロングポジションが構築されていたと見られ、下落時の清算額が大きくなりました。
3.3ヶ月先の先物価格乖離
- 3ヶ月先の先物取引価格と現物価格の乖離率は現在13%近辺で推移しています。今週の安値近辺では12%を割り込む場面もありました。昨年は乖離率が20%を超える水準まで上昇する動きがあり、現在は過熱感がある状態とは言えません。まだロングポジションが積まれる余地があると考えられます。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
- 取引所が保有するBTCの数量は減少傾向が続いています。昨日も取引所から現物が引き出されており、市場の供給量は限定されてきています。同指標が減少している間は相場が大きく崩れることは難しいでしょう。
2.利益確定送金量
- 同指標は、ビットコインアドレスで含み益が出ている状態の送金を表したものです。昨日から送金が増えていることを示しており、一部は売り需要の送金であると考えられます。昨日の数値はここ6ヶ月間で最も高い水準となっており、1600万円台の相場の動きがかなり意識されていると考えられます。上値を抜けるにはもう一段強い買い需要が必要でしょう。
まとめ
- 今週のビットコインは過去最高値を更新する動きもあり、底堅い展開となりました。現在の価格も週足終値ベースで過去最高値となっており、相場が維持されれば来週も上値を追う展開に期待できます。デリバティブ市場ではまだまだロングポジションが積まれる余地があり、強い過熱感がある相場とは言えません。オンチェーンデータではここ数ヶ月間続く取引所からの現物流出が止まっておらず、長期では上昇トレンドが継続していることを示唆しています。指標は全体的に相場の強さを示しており、今後1700万円を目指す動きが予想されます。