ビットコインは3週連続で10%を超える上昇も相場の天井はまだ先か?
今週の値動き
- 今週のビットコインは11月18日の1383万円から取引が始まりました。週始めは、先週後半からの上値が重い動きが継続し、横ばい推移となりました。一方、安値は切り上げ水曜日から徐々に上昇が加速していきました。現在は過去最高値圏となる1530万円近辺で推移し、移動平均線(24EMA)も上回っています。現在の価格帯が維持されれば、週足は3週連続で10%を超えた上昇となります。値動きは非常に強く来週も底堅い動きが予想されます。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、足元でプラスで安定的に推移しています。現在は0.013%程度で推移していますが、先週は0.08%台まで上昇する動きも見られました。今週は価格が上昇している反面、FRのプラス幅は縮小しており、高値圏でショートポジションが増加していることを示唆しています。
2.ロング・ショート清算推移
- 今週は価格が上昇している一方、ショートポジションの清算はここ数週間と比べると小幅に止まりました。1000万ドル程度の清算が2度発生しました。一方、1500万円を突破した際も大きなショートの清算は走っておらず、相場は今後も上値を試す動きが期待されます。
3.3ヶ月先の先物取引
- 3か月先の先物価格と現物価格の乖離率は、先週12%近辺まで下落する動きがありましたが、今週は相場が高値を更新し先物も買われています。乖離率は15%近辺まで上昇し、今年の6月の水準まで戻しています。今年の最高値は3月の30%となっています。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
- 取引所が保有するBTCの数量は足元で下落基調が続いています。多くの投資家が取引所から現物を引き出す動きが見られます。市場で取引されるビットコインは供給が減っており、価格が上昇しやすい地合いと言えます。
2.マイナー・ネットポジション
- この指標は、マイナーが持つアドレスのビットコインの増減を表したものとなります。足元でマイナーネットポジションはマイナス傾向で推移しています。1200万円を超えた辺りから同指標はマイナスに転じており、一部は大口がマイナーから直接購入しているものと考えられます。先ほどの取引所保有BTCは増加しておらず、マイナーの売りは取引所以外への送金が主であると考えられます。
まとめ
- ビットコイン相場は先週に上値が重くなる場面もありましたが、週後半に入り再度高値を更新する動きとなっています。今週も10%を超える上昇となれば、記録的な週足となります。デリバティブではショートポジションの清算が少なく、FRも落ち着いています。オンチェーンデータでは、取引所からの現物流出が継続し、供給が枯渇傾向です。デリバティブとオンチェーンではどちらも強気なシグナルとなっており、相場はまだ上昇する余地を残していることを示唆しています。相場の天井はまだ先であることが予想されます。