需給が改善し価格は950万円を突破、来週以降も底堅い動きが予想される
今週の値動き
- 今週のビットコインは9月23日の915万円から取引が始まりました。週前半は925万円近辺のレジスタンスを前に揉み合う展開となりました。月・火・水曜日は、デイリーでマイナスとプラスが交互に来る方向感が薄い展開でした。一方、木曜日にはレジスタンスを超える動きとなり、今週の高値を更新しました。現在は950万円台で推移し、24時間移動平均線(24EMA)を上回る動きとなっています。今週は結果として底堅い動きとなり、相場は上向きで推移しています。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、足元でプラスで推移しています。現在は0.06%程度で推移しています。徐々にではあるもののロングポジションの比率が上昇しています。2週前はマイナスで推移する動きもありましたが、短期ではプラスとなっています。
2.ロング・ショート清算推移
- 今週は価格が上昇している一方、ショートポジションの清算は限定的でした。940万円を突破した際も大きなショートポジションの清算は発生しておらず、現在の動きが現物買いによる上昇であることを示唆しています。大きなショートポジションの清算が入れば、短期的には利確売りが増える可能性があります。
3.3ヶ月先の先物価格乖離率
- 3ヶ月先の先物価格と現物価格の乖離率は現在6.8%で推移しています。相場が上昇している一方、乖離率はそこまで拡大していません。長期的な投機筋がイマイチ強気なポジションを取れていないことを示唆しています。8月に940万円にタッチした際は乖離率が8.7%を記録していました。今後、投機筋が買いに転じてくると、相場はさらに上がることが予想されます。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
- 取引所が保有するBTCの数量は足元で減少傾向となっています。6・7月は取引所保有BTCが増加傾向にあり、相場の上値の重石となっていました。現在の同指標は減少傾向にあり、現物が取引所から流出していることがわかります。需給が改善し買い需要が強い状況にあることを示しています。
2.含み益アドレス割合
- 同指標は、ビットコインアドレスで含み益が出ている状態のデータを抽出したものです。現在は94%のアドレスで含み益が出ている状態です。9月前半の相場の上昇と共に同指標は上昇しており、長期的に保有していれば利益が出ていることを示しています。
まとめ
- 今週のビットコインはレンジスタンスを突破し950万円台を回復しました。今週もプラスとなれば3週連続のプラスとなります。デリバティブ市場では短期でロングポジションが小幅に増加している一方、過熱感が出るほどの動きにはなっていません。まだ上値余地が残されていることが示唆されています。オンチェーンデータでは取引所保有BTCの減少が確認されており、需給が良好に推移しています。月次ベースでは6・7・8月とマイナスとなりましたが、9月は4ヶ月ぶりにプラスとなることがほぼ確定しています。市況データ全体からは相場が強気トレンド入りしている可能性が高いことが示唆されており、来月も底堅い動きが予想されます。