今週は週明けから利確売りの流れに、取引所保有BTCは小幅に上昇
今週の値動き
- 今週のビットコインは10月30日の937万円から取引が始まりました。今週の相場は、週明けから売られる展開となり、先週までの底堅い流れが逆転しました。月曜日と火曜日で6%ほど売られ、安値は865万円まで下げました。安値をつけた後は買い戻しが入り、横ばいの展開となります。足元では900万円近辺がレジスタンスとなっており、今後この価格帯を超えていけるか注目です。現在、価格は24時間移動平均線を上回って推移していますが、今週の安値を更新するような動きがあれば、これまで上昇トレンドが反転している可能性が高まります。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率
ビットコインの無期限先物取引における資金調達率(FR)は、今週は価格が下落している一方でプラスで推移しています。投機筋は短期的に買いポジションを積み増していることを示唆しています。現在は0.007%程度で推移し、大きくロングポジションに偏っている訳ではありませんが、下落した際には清算を伴って動きが激しくなる可能性があります。
2.ロング・ショート清算推移
- 今週は価格が900万円を割り込んだ際に大きなロングポジションの清算が発生しました。デイリーでは7000万ドルを超える清算となり、ここ2ヶ月間で2番目の高さとなりました。先週まで相場が底堅い動きが続いたため、トレーダーが高値圏でロングポジションを建て、ハイレバレッジのポジションが清算されたものと考えられます。
3.3ヶ月先の先物取引
- 今週は相場が押したため、3ヶ月先の先物価格と現物価格の乖離率は低下しています。乖離率は一時6%を下回りました。同指標は長期で下落傾向となっており、現在の7%での推移は年初来で最も低い水準となっています。今年4月には20%近くまで乖離率は広がっていましたが、現在は投機熱が収まりつつあります。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移
- 取引所が保有するBTCの数量は今週は小幅に上昇しました。これまで下落傾向が続いていましたが、価格が950万円を超えたことで短期的な利確を目的として、現物が取引所へ送金されました。今後も同指標が上昇するようなら相場の上値の重しとなるでしょう。
2.含み益アドレス割合
- 同指標は、ビットコインアドレスで含み益が出ている状態のデータを抽出したものになります。現在の含み益アドレス割合は85%程度で推移しています。先週までは94%となっており、高値圏で推移しました。高値圏で利確が入った分、含み益アドレス割合も低下しました。
まとめ
- 今週のビットコインは4週間ぶりにマイナスとなる可能性が高いです。ここ数週間は上昇が続いたため、利益確定の動きが広がりました。上昇トレンドの再開には900万円を超える必要があります。FRがプラスで推移していることから下落方向への動きには警戒が必要です。また取引所保有のBTC推移が上昇していることも注視したいところです。今週は久々に強く押す動きとなりましたが、来週以降に買い戻しが入るか注目です。