Bitcoin Weekly Review: デリバティブはロングが多い状態、まだ利確売りは終わっていないか
今週の値動き

- 今週のビットコインは6日の305万円から取引が始まりました。週始めは底堅い動きが見られました。一方、週半ばに306万円のレジスタンスを試すも超える事ができませんでした。値動きは徐々に弱くなり、9日には今週の安値を更新し300万円を割り込みました。現在も24時間移動平均線の下位で推移し、弱気の短期チャートとなっています。移動平均線の下位を維持するようなら来週も弱い動きが継続しそうです。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率

- 今週のビットコインの資金調達率(FR)は、先週に引き続きプラスで推移しています。ロングポジションが安定的に積まれていることを示唆しています。先週、価格が足元の最高値310万円を試した際は、FRが0.017%まで上昇しました。多くのロングポジションが積まれたことで上値の重しとなりました。現在は0.007%程度で推移し、先週からは小幅に下落しています。昨日の下落の後もFRはプラスを維持しており、上値が重い展開に警戒です。
2.ロング・ショート清算

- ロングポジションとショートポジションの清算は、今週9日に価格が300万円近辺を試した際に1700万ドルの清算が発生しました。清算額としてはさほど大きな数値ではありませんでした。1月30日には2300万ドルのロングポジションの清算が計上されています。まだロングポジションの清算は続くと見られ、清算を伴った価格の急落に注意が必要です。
3.先物価格乖離(3ヶ月)

- 3ヶ月先の先物価格と現物価格の乖離率は足元で下落しています。投機熱がやや低下していることを示しています。昨日の価格下落時に乖離率はさらに下落し、現在は2.6%程度の上乖離を記録しています。足元で下落している一方、まだ上乖離を維持していることから投機筋のロングポジションの比率は高い事がわかります。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移

- 取引所が保有するビットコインの数量は、今週大きく減少しています。足元でユーザーが取引所から現物を引き出す動きが見られます。先週の高値からは約1.5万BTCが減少しています。短期的には売り圧力の減少を示唆していますが、現在の買い需要の弱さからビットコインは価格を下げています。
2.含み益アドレス割合

- 含み益アドレス割合は、ブロックチェーン上のアドレスで利益が出ている割合を示しています。同指標は今週、大きく下落しています。現在は64%程度で推移し、先週の高値からは6%ほど下落しました。足元で大きな下落を記録しており、短期的な保有者の入れ替えが行われています。ここ1ヶ月間で利益が出ていたトレーダーの一部が売却したものと考えられます。
まとめ
- 今週の値動きは、これまでの2週間の安値を更新したことで弱気となりました。本日は昨日の下落からの反発が期待されましたが、現在のところ弱い展開が続いています。強い買い需要はまだ戻っていない様子です。デリバティブ市場ではロングポジションの比率が依然として高く、高値で捕まっているトレーダーも多くいると考えられます。オンチェーンデータでは含み益アドレス割合が減少しており、投資家の利益は大幅に減少しています。一方、1月当初と比べるとまだ含み益アドレス割合は高い状態を維持しており、利確売りはまだ終わっていない可能性があります。







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