Bitcoin Weekly Review: ビットコインアドレスの7割で利益発生、利確売りも懸念材料
今週の値動き

- 今週のビットコインは1月23日の294万円から取引が始まりました。今週は全体的に底堅い値動きを見せている一方、300万円のレジスタンスを抜ける事ができていません。すでに何度もレジスタンスを試し、26日には一時308万円まで上昇しました。一方、買いは続かず即座に反落しました。その後も揉み合い相場となるも安値を切り上げるチャートを形成しています。現在は24時間移動平均線(24EMA)を上回り推移し、300万円近辺で取引され高値を試す展開となっています。チャートは強気を維持しており、週末も底堅い相場が継続しそうです。
今週のデリバティブ市場
1.無期限先物取引の資金調達率

- ビットコインの無期限先物取引の資金調達率(FR)は今週プラスで安定して推移しています。現在は0.01%で推移しています。2週間前まではマイナスで推移することもありましたが、260万円を超えた辺りからFRはプラスで推移するようになりました。ロングポジションの比率が上昇していることを示しています。ロングポジションが過剰に積まれると上値が重くなりやすくなることには留意すべきでしょう。
2.先物価格乖離(3ヶ月)

- 3ヶ月先の先物価格と現物価格の乖離率は上昇傾向が変わらず。1月の前半から乖離率は上昇しており、現在は3.4%程度で推移しています。1月の前半は1%以下で推移することもありましたが、価格の上昇と共に先物取引が買われています。ここ半年間で最も高い水準となります。こちらでも無期限先物と同様に買いが先行している事が示されています。
3.未決済建玉

- 上記は先物市場における未決済建玉(OI)を表しています。未決済建玉はUSDTなどのステーブルコインを含むキャッシュを裏付け資産にしています。ここ数週間で未決済建玉は減少傾向にあり、足元の価格上昇時にショートポジションが大きく清算されたものと考えられます。一方、清算された分の未決済建玉は戻っておらず、全体として減少傾向となっています。相場では未決済建玉の上昇が伴っている方がトレンドが継続しやすいと考えられています。今後、減少した分の未決済建玉が戻るか注目です。
今週のオンチェーン
1.取引所保有のBTC推移

- プロフィット/ロス・レシオは送金された時点のビットコイン・アドレスの損益を表しています。現在は利益が出ている状態のビットコインの送金が多いことを示しています。1月前半は0.5で推移する場面がありましたが、足元では大きくプラスで推移しており、利益が出ている状態のビットコインが送金されています。一部は利益を確定するための送金が含まれていると考えられ、今後も大きくプラスで推移するようなら上値の重しとなるでしょう。
2.含み益アドレス割合

- ビットコインの含み益アドレス割合は、価格の上昇と共に増加しています。足元の割合は70%に到達しています。2023年の始めは50%程度で推移しており、約半数のアドレスで含み損が出ている状態でした。一方、1月中盤から価格が急騰したため、現在は含み益が出ているアドレスが大半を占めています。通常の相場では含み益アドレスが増えると、利益を確定する動きが増加するため、今後も同指標の動向に注目です。
まとめ
- 今週のビットコインの値動きに底堅さが見られ、現在も高値を追う展開となっています。一方、デリバティブ市場ではロングポジションが徐々に積み上がりつつあるため、今後、上値が重くなることも示唆されています。過度な上昇期待には注意が必要でしょう。またオンチェーンデータでも含み益が増加し、含み益が出た状態の送金も目立ち始めています。利益を確定するための売りも出やすい状態となっており、強いチャートとは裏腹に油断ができない相場となるでしょう。







%2520(1).jpg&w=3840&q=70)

.jpg&w=3840&q=70)
