BTC週足反発も上値トライ失敗 BTC売りのマグマが蓄積中
18日〜24日のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比232,273円(3.39%)高の6,138,069円と反発した。
先週のBTC相場は、米国での現物型ビットコイン上場投資信託(ETF)早期承認期待やソラナ(SOL)を筆頭にアルトコイン相場が上昇したことで、640万円の上抜けを試したが、ドル建てで44,000ドル水準となる626万円を回復すると上値を重くしていた。22日には、11月の米個人消費支出(PCE)価格指数が下振れとなり、相場は一時小高く推移したが、クリスマス連休に伴う持ち高調整で米株が後半にかけて軟化し、BTCは上値トライに失敗した。
週末のBTCは概ね620万円台で揉み合いに終始。24日にはSOLが急伸し、2022年4月ぶりに100ドル台に乗せたが、BTCの反応はほぼ皆無だった。今朝方には主要アルトに利食いが入る中、BTCも連れ安となり、週足終値では620万円の維持に失敗した。
米PCE価格指数が下振れとなれば、BTCは45,000ドル(≒640万円)を試すと想定していたが、年末の連休に伴い米市場は薄商いとなり、PCEはある意味不発弾となった。また、24日まで5連騰を記録し、54%ほど上昇したSOL相場も120ドルを目前に足元では失速している。週末には時価総額100位以下のマイナーなアルトコイン相場の急騰も散見され、暗号資産(仮想通貨)の循環物色も一巡した可能性が浮上している。
今週は米住宅価格関連指数や製造業関連指数の発表を控えているが、PCE価格指数の下振れを受けても相場が大きく動かなかったことに鑑みれば、こうした経済指標の影響も限定されるだろう。ただ、BTCの先物市場における市場のポジションの買い持ちへの偏りは健在であり、40,000ドル台ではBTC売りのマグマが溜まっている状態と言える。目先では、BTCは利食い売りをこなす展開が想定されるが、蓄積されたロングポジションが反対売買に動けば相場の下落に拍車が掛かる可能性があり、今週のBTCは下値を模索する展開に要注意だ。
従前では、BTCのオプション市場で建玉が集中する40,000ドル(≒569.1万円)周辺が相場のサポートになると想定していたが、現状でロングの解除が進めば同水準の下抜けも想定される。
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bitbank Report 2023/12/25:BTC週足反発も上値トライ失敗 BTC売りのマグマが蓄積中