動意薄のビットコイン PCE減速も見極め続く
19日〜25日のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比49,160円(2.15%)安の2,239,840円と2週続落。BTC対ドルの週足は下げ止まり小幅となったが、節目17,000ドル(≒225.7万円)の回復には至らなかった。
11月の米個人消費支出(PCE)の発表を前に223万円周辺で揉み合いが続いたBTC対円は、23日東京時間にドル円相場が上昇したことで小確り推移し、224万円を回復した。PCEの結果は、ヘッドラインとコア指数の双方が前年比と前月比で10月から減速し、BTC相場は一時上値を試したが、市場が景気の先行きと米連邦準備制度理事会(FRB)の政策先行きを見極めようとする中、米株指数先物が弱含むと、BTCも連れ安で反落。幸い、その後米株が戻したことで、BTC相場は224万円周辺で持ち堪えた。
ボラティリティの落ち着きやすい週末のBTC相場も概ね224万円周辺で揉み合いに終始。24日には、ビットコインのハッシュレートの日次平均値が32%ほど急低下したが、相場への影響は確認されなかった。25日夜から本日未明にかけて相場は一時上値を重くしたが、今朝方にライトコイン(LTC)相場が急伸すると、BTCも連れ高で下げ幅を解消している。


米PCEの減速でBTC相場は八方塞がりの状態から脱出できるかと思われたが、FRBの利上げが来年もしばらく継続するとの見方は揺るがず、23日の米国債利回りはほぼ全ての年限で上昇した。足元の市場は、主要国中銀の金融引き締めへの懸念と、それによる景気後退入りへの懸念が錯綜しており、「経済指標改善=金融引き締め継続」、「経済指標悪化=景気後退入り」と、ある意味で八方塞がりとなっている。
しかし、年末年始で商いが細っていることも相場に流れが出にくい要因と指摘されるが、インフレ減速が継続していることは、FRBが目標に向かって進捗を生んでいると言えることから、プラスに捉えてよいと見ている。また、年明け5日からは12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨公開を控えている他、来週は米供給管理協会(ISM)の製造業購買担当者景気指数(PMI)や雇用統計の発表を控えており、年明けから材料が目白押しとなる。
12月のFOMCでは利上げ幅縮小が決定された訳だが、会合参加者の積極的利上げに対する慎重姿勢が強まっていることが改めて議事要旨で確認されれば、見極めムードも少しは和らぐか。
今週から本格的に年末年始となるため、引き続き相場が大きく動くことは期待し難いが、一先ずは米PCEを無事に通過できたことで目先のBTC相場は底堅く推移すると指摘される。
また、土曜日に一時的な急低下を演じたビットコインのハッシュレートだが、これは北米の強烈な寒波に応じたマイナーの電力削減や、従業員安全確保のための一時的な稼働停止による影響とされ、BTC相場への影響はこの先も軽微と言えよう。










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